若鯉にカミナリ落ちた 走攻守アピール不足…寒敗に広島・河田ヘッドが怒「意識の差」

 試合後、ベンチに座ったナインを前に話をする河田ヘッドコーチ(79)=撮影・立川洋一郎
 8回、岡に2ランを浴びた田中法(中央左)のもとに集まる(右から)林と石原、羽月(左)
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 「練習試合、広島0-7ロッテ」(16日、コザしんきんスタジアム)

 広島は16日、今年初の対外試合となったロッテとの練習試合に0-7で大敗した。スタメンに若手をズラリと並べて臨んだ一戦。試合後、河田雄祐ヘッドコーチ(53)は、アピール不足だった若鯉に喝を入れた。現有戦力の底上げを目指す今キャンプ。緻密な野球を体現するためにも妥協はしない。

 西日に照らされた河田ヘッドコーチの言葉は自然と熱を帯びていった。若手主体だった今年初の対外試合で浮き彫りになった課題。V奪還を成し遂げるために、隙のないプレーを確実に遂行する必要性を語った。

 最初に指摘したのは大盛の走塁だ。0-1の二回2死二塁。ルーキー矢野の中前打で本塁を狙ったが、タッチアウトになった。同ヘッドはスタートに改善点があると言った。

 「2アウト2ストライクのスタートになっていない。打者のバットが出てきてインパクト前にスタートを切るぞ、という意識があれば一歩早くホームに到達している」。試合後のミーティングでは1点を奪えなかった場面を振り返り、チーム全体で課題を共有した。昨秋の就任以来、走塁を含めた緻密な野球を再確認しながら「意識の差が結果の差になる」と言い続けてきた。

 5安打で走者が得点圏に進んだのは2度。投手陣も7失点した。「この間、若手に言ったんだ。『お前ら全然(力の差が)詰まってないぞ』って。主力を脅かすプレーになっていない。きょうも、ちょっと今年は違うぞというものを見せてくれれば良かったんだけど」と厳しい言葉を向けた。佐々岡監督も「もっと目立ってほしかった」と苦言を呈した。

 試合後は上本と曽根に特守を命じた。失策があったわけではないが、河田ヘッドは「曽根なんかシートノックからトンネルしてみたり。レギュラーよりうまくないと困るのに、広輔とキクより下手くそ。そんなんが守備要員では弱いチームの象徴。1軍にいる控え選手というのが恥ずかしい」と語気を強めた。

 新星の台頭が主力を刺激し、チーム力の底上げにつながる。「レギュラーだけでは優勝できない。ベンチメンバーが良いメンバーになって初めて優勝できる」。河田ヘッドの痛烈な言葉は選手を思ってのこと。自らの殻を破り、成長曲線を描いてくれることを求めている。

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