広島・九里 バースデー星飾れず…粘って粘って自己最多142球熱投実らず
「中日5-0広島」(1日、ナゴヤドーム)
悔しさが残った自己最多の142球だった。八回、四球も絡んで3点を奪われた広島・九里は、厳しい表情でベンチに下がった。背中を押されて上がったマウンド。期待に応えることができなかった。
「とにかく最後まで投げきれなかったことが悔しいです」
七回を終え、球数は112球だった。それでも佐々岡監督は右腕の続投を決断する。前回8月25日のDeNA戦は60球で交代していたこともあるが、それよりも球に力があったからだ。
指揮官は「内容も良かった。そこ(八回)を抑えたら九回にワンチャンスというところ。勝ち投手の権利を、と(マウンドに)向かわせた」と説明した。
この日は29歳の誕生日だった。初の誕生日登板となった16年9月1日のDeNA戦は五回途中4失点。2度目のバースデー登板も白星で飾れなかった。
今季最長の7回2/3を9安打3四球5失点で喫した4敗目。それでも次戦へつながる光はあった。課題の序盤を無失点で切り抜けた。五、六回に失点したものの粘り強さがあった。
後半戦開幕となる61試合目。最後までローテを守り続けるためには、長い回を投げ抜く安定感が必要だ。課題と収穫を次のマウンドで生かす。