広島・佐々岡監督「やっぱり打って勢いに乗りたい」8度目延長戦また勝てず…

 延長10回、鈴木誠は大山の打球を懸命に追うもあと一歩届かず、2点適時三塁打になる(撮影・立川洋一郎)
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 「広島3-5阪神」(30日、マツダスタジアム)

 また延長戦で勝てなかった。今季8度目となった延長十回、広島はヘロニモ・フランスア投手(26)が大山に痛打されて敗戦。3点を追う展開で五回に菊池涼介内野手(30)の3ランで同点としたが及ばなかった。これで今季の延長戦は2敗6分け。半分の60試合が終了し借金6の5位で折り返したが、諦めずに意地を見せてくれ!

 劇的な幕切れを待ち望んだ本拠地は、鯉党のため息に包まれた。3-3の延長十回2死一、二塁。抑えのフランスアが大山に右中間への2点適時打で勝ち越しを許し、勝機は限りなく遠のいた。その裏の最後の攻撃は3人で終了。蒸し暑い空気が敗戦と重なり、もどかしさを増長させる。今季8度目の延長戦で黒星を喫し、延長戦は2敗6分け。2カード連続の負け越しで4位浮上を逃した。

 負けの可能性をなくし、十回の攻撃にバトンを託すというシナリオが霧散した。フランスアは先頭の近本に四球。犠打と申告敬遠などで2死一、二塁とされて、大山に3ボールから甘く入った149キロ直球を痛打された。右中間を襲った打球に、鈴木誠の決死のスライディングキャッチも及ばず、勝負を決める三塁打となった。

 佐々岡監督は先頭・近本への四球を指摘。「1点を争うゲームで四球というのは、こういうことになるんだから」とピンチの引き金になる投手の“ミス”に反省を促した。敗戦には悔しさが残る一方、攻撃陣は粘りを見せつけた。

 3点を追う五回、2死二、三塁で菊池涼が秋山から左翼スタンドへ同点の6号3ラン。カウント1-1から変化球を捉え、試合を振り出しに戻した。「(先発の)遠藤も初回以降立ち直って頑張っていたし、何とか追いつけて良かったです」と菊池涼は球団を通じて振り返った。

 試合開始前時点で阪神先発・秋山とは3度対戦して0勝2敗。17回1/3で5点しか奪えておらず、天敵になりつつあった。この日も四隅を丹念に突く投球に苦しめられたが、意地を示した。一筋縄では抑えられないイメージを相手に与える攻撃は今後に生きるはずだ。

 9月1日の敵地での中日戦から13連戦の幕が開ける。この日で半分の60試合を消化し、首位巨人と10ゲーム差の借金6。指揮官は「一つずつ借金を返さないといけない」と現実を直視しつつ、「打たないと勝てないだろうし、守りの野球は基本だけど、やっぱり打って勝って勢いに乗りたい」と打線が投手陣を助ける試合展開を理想に掲げた。

 折り返し地点からの逆襲へ-。活気ある打撃で勝利を重ね、上位に進出する姿を、ファンは願っている。

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