緒方監督ざんげ…カープCS神頼み「順位も確定できず申し訳ありません」

 「広島1-4中日」(27日、マツダスタジアム)

 広島はレギュラーシーズン最終戦を落とし、自力でのCS進出の可能性が消滅。試合後のセレモニーでは、緒方孝市監督(50)がファンの前でざんげし、来季のペナント奪回を誓った。CS進出は阪神の残り試合での結果次第。阪神が1敗でもすれば、広島の4年連続CS進出が決まる。

 今季最終戦でまさかの結末が待っていた。勝てばCS進出が決定する一戦。ブルペンには大瀬良、野村ら先発陣を待機させていた。一戦必勝の総力戦で臨んだが、Bクラスが確定している中日に痛恨の黒星だ。リーグ4連覇の夢に続いて自力CSまでも消滅した。

 緒方監督「最終戦を勝利で飾れず、悔しいし、最後の最後の最後まで、声援をくれたファンの方に申し訳ない。それだけです」

 1-1の七回に試合が暗転した。六回まで1失点と好投していたジョンソンが2死三塁から8番・木下拓に左中間二塁打を浴びた。顔をゆがめ、悔しさをあらわにした直後、代打堂上には2ランを被弾。続く大島に安打されたところで、ようやく、ベンチが腰を上げた。

 「あと1回、あと1人と思っていた。1-1の同点だったし、KJ(ジョンソン)への信頼ということ」と佐々岡投手コーチ。ジョンソンは「七回は良くなかった。トラブルがあって球数がいってしまった」と厳しい表情を崩さず振り返った。

 攻撃も得点圏であと1本が出ない。1点を追う三回は無死一塁からジョンソンがバスターを仕掛けたが、遊撃ゴロ併殺に。五回は小笠原の暴投で1-1に追いつき、なお1死二塁と好機は続いたが、石原が空振り三振、続くジョンソンも遊ゴロに倒れてしまった。

 試合後、緒方監督はファンへの感謝とナインの奮闘をたたえ、ざんげの言葉を並べた。

 「皆さんの期待に応えられなかったのは監督としての責任。最終戦に勝つことができず、順位も確定できず、本当に申し訳ありません。この経験と悔しさを持って、また来シーズン、ペナントを奪回できるように、チーム一丸となって頑張って参りたいと思います」

 今後は吉報を信じて待つだけだ。阪神が残り3試合で1敗でもすれば、広島のCS進出が決定する。指揮官は「この先どうなるか分からない。チャンスが巡ってきた時のためにまた準備するだけ」と言った。来季指揮について聞かれると「まだ終わってないから」。鯉将の視線は次戦へ向いていた。

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