龍馬、野間の居ぬ間に「3番・中堅」奪う「4年間で一番いい」

 広島・西川龍馬内野手(24)が8日、マツダスタジアムで全体練習に参加し、初の開幕スタメンへロングスパートを誓った。9、10日のDeNAとのオープン戦は「3番・中堅」でスタメン予定。中堅を争う野間は侍ジャパンに招集されており、ライバルは不在。昨秋から挑戦している外野守備と自慢のバットコントロールで、定位置を引き寄せる。

 快晴の空に向かって、西川は豪快にバットを振り回した。練習の締めはロングティー。大きなフォロースルーから右翼席へ放り込み、表情に充実感をにじませた。

 「4年間の中で一番いい。去年のこの時期はまだ全然だった。1月の早い時期から近藤さんと結構な練習量をやったので、スムーズに入ることができた」

 1月は日本ハム・近藤との合同自主トレに初参加。ウエートやダッシュなどで体をいじめ抜いた。他チームの選手と汗を流すことで甘えも排除。ライバルたちを圧倒する仕上がりの早さだった。

 9、10日のDeNAとのオープン戦は、絶好のアピール機会となる。中堅を争う野間は侍ジャパンに招集されており、高ヘッドコーチは「野間がいないからね」と西川のスタメンを予告。「今は打順どうこうではない。とりあえず試合に出ないと、代打に回されてしまう」と話す西川にとっても、重要な2試合となる。

 注目の3番争いは一歩リードの状況だ。最近2試合のオープン戦は「3番・中堅」で先発出場。「チャンスをつくって、得点圏でかえして、勝負強くないといけない。チームバッティングもしないと」。3番の理想像は前任者の丸に重なる。高校、社会人時代は3番が定位置。「プロのレベルで自分のような小さい選手が打っていいのか」と謙遜するが、東出打撃コーチが「3番の仕事をそつなくこなしている」とお墨付きを与えたように、評価は急上昇中だ。

 外野守備にも興味が湧いてきたという。これまではマリナーズ・イチローモデルのグラブを使用してきたが、鈴木を参考に「小さくて扱いやすい」グラブをメーカーに発注。三塁とは“決別”し、「(外野の守備は)試合で慣れるしかない。練習でいくら守っても打球は違う」と強調した。

 2年前の福山でのオープン戦では自打球を右膝に当て、開幕1軍を逃した。苦い記憶は「今でも思い出す」と表情をゆがめる。悪夢を快音で消し去り、初の開幕スタメンの座をグッと近づける。

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