【フランスア独占インタビュー】2年目の誓い!60試合登板&防御率1点台前半

 広島のヘロニモ・フランスア投手(25)が14日、デイリースポーツの独占インタビューに応じた。昨季、支配下登録されリーグ3連覇の立役者になったドミニカン。今季の目標には60試合登板と防御率1点台前半を掲げた。さらに目指す投手像や引退後の人生プランなども語った。

  ◇  ◇

 -15日から沖縄で2次キャンプが始まる。調整は順調か。

 「順調だよ。日南ではちょっと熱が出てしまって練習を早く切り上げたことがあったけど、もう大丈夫。インフルエンザじゃなかったしね(笑)。第3クールにはブルペンで投球練習をしたし遅れは感じていないよ」

 -キャンプに臨む気持ちは去年と今年では違うか。

 「去年の今頃はまだ練習生だった。支配下登録を勝ち取るためにアピールをしなきゃいけないっていうプレッシャーがあったんだ。でも今年は良い意味で冷静にキャンプを過ごせている。手を抜くとか、決してそういうことではなくてね」

 -成績を出してもオフはしっかりと練習してきたように見える。

 「体の準備はできたよ。遊ぶことはあったけど、遊び過ぎてはいない。僕はそういうタイプじゃないから。家の近くのスポーツセンターで筋力トレーニングとランニングなどをしていたんだ。巨人のメルセデスと一緒にね」

 -どんな話をしていたのか。

 「メルセデスも去年、支配下選手となって活躍した。でも去年の成績はもう過去のもの。今年はもっと良い成績を残したいね、という話をしたんだ。彼も僕と同じカープアカデミー出身。それにとても良い性格なんだ。だから活躍してほしいよ」

 -一緒に練習したこともあるのか。

 「僕は14年にアカデミーに入って、その年の秋に日本へきた。メルセデスは16年からアカデミーで練習している。僕が16年に帰ったときに初めて見たけど、僕より良い球を投げていたのを覚えている。日本でも連絡を取り合っているよ」

 -フランスア投手は昨季47試合で3勝4敗1セーブ、防御率1・66だった。

 「アカデミーに入ったとき、自分よりポテンシャルが高い選手がいた。彼らを超えるのは正直、難しいと思ったことがあるし、僕自身は自分が活躍するまで時間がかかると思っていた。今年は、まだ先発なのか中継ぎになるか言われていないけど、中継ぎなら60試合は投げたい。防御率ももっと良くしたい。1点台前半が目標になる。確かに打たれる日はある。でも1点で切り抜けたいんだ」

 -どんな投手像が理想なのか。昨年9月には左腕では歴代2位タイとなる158キロを計測した。

 「160キロの球を投げたい気持ちはあるよ。でもそれがゴールじゃない。アメリカにも球が速い投手がいるけど、打たれることがある。僕はジョン・レスターという投手が好きなんだ。彼の球速は90マイル(144キロ)くらい。それでも抑える。僕は抑える投手、負けない投手になることが目標なんだ」

 -昨季の活躍をお母さんは喜んでくれたのではないか。

 「すごく喜んでくれた。お母さんだけじゃなく家族みんなが『おめでとう』って言ってくれた。うれしかったよ。家族は僕を信じてくれていたし、いつも『あなたならできる』って言い続けてくれた。その言葉に応えることができて良かった」

 -すでに結婚していて奥さんがいる。日本に1人で来てさみしくないか。

 「大丈夫だよ。いつでも呼ぶことができるし、今年は日本に来るんだ。7日にその話をして、もしかしたら4月に来日するかもしれない。めっちゃ楽しみだね」

 -活躍により年俸もグッと上がった(推定4100万円)。使い道はどうするのか。

 「今は特に買いたいものとかはなくて、使い道の予定はないんだ。いずれは、このお金でビジネスをしたいと思っている」

 -引退後、ドミニカでということか。

 「そうだね。死ぬまで野球はできないし、いつできなくなるかもわからない。将来のために準備しておくことは大事だからね。ドミニカ共和国出身で、メジャーで活躍した選手の中にも引退後、お金がない人がいる。そういう人にはなりたくないと思っている」

 -貯金は大事だ。

 「そうだね。僕も一度、苦い経験があるんだ。ヒューストンアストロズと契約したときにもらった契約金は、4年後に退団したときにはなかった。そのときに貯金をしておくことの大事さを身をもって知ったんだ」

 -ビジネスをしたいと言った。何か。

 「まだ具体的なことは頭にないけど、アパートとか不動産は良いかなと思ったりすることはあるよ。もちろんコーチなど、野球に携わる仕事につくのも1つの選択肢にある。僕はアカデミーでフェリシアーノに指導を受けた。自分が教えてもらい覚えたことを若い選手に伝えていくというのは、すばらしいことだと思う」

 -今年から佐々岡投手コーチが1軍になった。2軍時代に多くの指導を受けてきた。

 「いろいろ教えてもらったし、話もたくさんしたよ」

 -何を教えてもらったのか。

 「技術面で言えばリリースポイント。僕は少し後ろだったこともあってコントロールが悪かったんだ。できるだけ打者に近い場所で離すようにと教わった。カーブも教えてもらったよ。でも佐々岡さんのカーブは、握り方が難しくて同じ球は投げられないんだ(苦笑)」

 -球種にカーブがあれば投球の幅は広がる。

 「カーブは投げられるけど、あまり使っていなかった。曲がり方がスライダーのように横に曲がるんだ。だから今は別の軌道を描くカーブを練習している。ジョンソンや祐輔(野村)に教えてもらって、遅くて縦に落ちる球をね。キャッチボールでは良い感覚があるんだ。ブルペンで投げてみて良かったら、試合で使ってみようと思っている」

 -フォークを覚えないのか。

 「僕はチェンジアップを指を開いて握るんだ。もっと深く握ればフォークになるかもしれないけど、肘に負担が掛かって痛めてしまうかもしれない。だから投げないんだ」

 -憧れている投手はいるのか。

 「今の若い選手だったら、タンパベイ・デビルズにいるブレイク・スネル投手かな。すごいピッチャーだよ。球が速くてカーブがすごく良いキレをしているんだ」

 -無料動画サイトでよく見るのか。

 「ユーチューブで見るよ。去年は試合前とかにね」

 -どうしてか。

 「良いイメージを持つためにね。決して投げ方をまねするということはない。攻め方とか、ある状況ではどんな球をどこに投げるのかとか、それを見て勉強している。参考になることは多いよ」

 -今年、チームはリーグ4連覇と日本一を目標としている。フランスア投手の活躍は不可欠だ。

 「開幕から自分の投球をしてチームの勝利に貢献したい。みんなで一つになって戦っていくという気持ちだ。ファンのみなさんも一緒に戦いましょう」

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