誠也 誓った!恩返しの“丸越し”弾 巨人の中堅「ぶち抜くぐらいの勢いで」

 広島・鈴木誠也外野手(24)が1日、マツダスタジアムでトレーニングを行い、巨人へFA移籍する丸佳浩外野手(29)へ強烈な“恩返し”を誓った。昨季から3、4番コンビを形成し、チームのリーグ3連覇に貢献した。丸の移籍に「心を許す先輩が1人いなくなるのは寂しい。心に穴があいた感じ」と語りながら、鈴木らしく明るい言葉で別れを告げた。

 丸の巨人移籍表明から一夜明け、マツダスタジアムを訪れた鈴木が口を開いた。前日は広島全体に“丸ショック”が広がったが、鈴木の口調に湿っぽさはなし。「みんな暗くなりすぎです!」と明るく突っ込み、丸流出の率直な感想を語った。

 「寂しいけど、家族もいるし、結構悩んでいた。そういう話も聞いていたので、仕方ない。ああいうやかましい人、引きずらないタイプはなかなかいない(笑)。1人いるだけで心強かったです」

 “誠也節”をさく裂させながらも、言葉の端々に感謝の思いを込めた。外野守備では右中間を組み、打線ではリーグ屈指の3、4番コンビを形成。アベック弾は今季6度。2年連続セ・リーグMVPに輝いた丸は打率・306、39本塁打、97打点、鈴木も打率・320、30本塁打、94打点と双璧の成績でリーグ3連覇に貢献してきた。

 ネクストバッターズサークルから背番号9を見つめ「参考になること、勉強になることが多かった」と実感を込める。グラウンド外でも接する機会が多く「食事に行っても野球の話を聞くことがあった。先輩として普通に好きだった」と言う。

 誰より近くで丸のすごみを見てきた。「ああいう人になれるように頑張りたい」と誓うからこそ、強烈に恩返しするつもりだ。巨人の中堅を守ると予想される丸をライナーで襲うと宣言。「あの人のデカい頭を的にして、センターライナーでぶち抜くぐらいの勢いでやりたい」と笑った。

 明るい表情は順調なリハビリの表れでもある。11月9日に昨年の手術箇所である右足関節の抜釘手術を受け、すでに抜糸も終えている。経過は良好だ。ランニングも再開しており「順調に来ている。キャンプに入ってしっかり動けるように。開幕には完全に動けるようにしたい」と復活の道のりを見通した。

 不動の3番打者が抜け、来季は4番の真価が問われる1年となりそうだ。コンビ解消で鈴木は「マークも厳しくなると思う。ケガなくやりたい」と覚悟も口にした。最後は「バイバイ、よし君!」と笑顔で締めくくった。

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