丸 CS突破弾 新井と“有終”日本一へ 3連勝!巨人ストレートで圧倒

 「セCSファイナルS・第3戦、広島5-1巨人」(19日、マツダスタジアム)

 広島が3連勝でアドバンテージの1勝を含めた通算成績を4勝として巨人を下し、2年ぶり8度目の日本シリーズ進出を決めた。今季、リーグ2位となる自己最多の39本塁打を放った丸佳浩外野手(29)が三回、右越えに2号ソロ。頂上決戦でも持ち前の打棒を発揮し、34年ぶりの日本一を目指す。

 真っ赤なマツダスタジアムが熱い空気の中、大きく揺れた。勢いを持って乗り込んできた相手を完璧に封じ込み、無傷の3連勝でCS突破。2年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ファンが総立ちの中、丸は白い歯をこぼしてナインとハイタッチを交わす。大一番でもアーチをかける大仕事だ。

 「しっかりと自分の振れる球を待ってて、一振りで仕留められましたね」

 大きな大きな1点となったのは、2-0の三回2死。2ボールから今村のスライダーを完璧に捉え、右翼席中段へと運んだ。第1戦でも一発をマークしており、ここ一番で役者が決めた。

 CSファイナルSでは10打数4安打で打率・400、2本塁打、3打点。レギュラーシーズンでも自己最多の39本を放っていたが、短期決戦でもアーチストぶりを見せた。「ヒットの延長がホームランの考えは変わらないけど、結果的にホームランになれば貢献してるのかなと思える」と柔和な表情でうなずいた。

 優勝した9月26日を過ぎてからは、28打数1安打と不振が続いていた。タイミングや、低めの球に対する空振りの増加…。修正箇所が複数あった。調整期間中の14日には、シート打撃終了後に鈴木とともに特打を敢行。CSまでの9日間で疲れを取りつつ、自身と向き合いながら大舞台へ備えた。

 「いい意味で空いた期間を使えた。自分の中でも振りにいった時に一振りで前に飛ばせている。いい方向にいってると信じたい」。培った経験も生かしながら、常に頭にある「力の入るスイング」を実行し、頼もしさを示した。

 CSを突破したが、見つめるのはもっと先だ。27日からは日本シリーズが始まる。2年前は日本ハム相手に苦杯をなめた。緒方監督が「またしっかり調整して日本一に向けてやるだけ」と手綱を締めれば、丸は「(2年前は)あっという間に終わってしまった。あと4つだけど、まずは1勝を目指して」と力を込めた。34年ぶりの日本一へ、最後の戦に挑む。

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