大瀬良、熱投8回1失点!16勝目ならずも…マツダ胴上げへつないだ

 「広島2-1DeNA」(23日、マツダスタジアム)

 鳴りやまない大歓声と拍手が、勝利への貢献度を示していた。八回2死一塁。大瀬良はロペスを空振り三振に仕留めると、沸き上がるスタンドを見渡しながら、穏やかな表情で一塁ベンチへ戻った。

 「勝ちをつける投球ができて、一安心ですね」。8回6安打1失点。16勝目は逃したが、復活を印象づける127球だった。

 本来の安定感を取り戻した。四回、先頭のロペスに先制ソロを被弾。続く倉本にも右翼線へ二塁打を許した。しかし、ここからが修正の跡だった。低目に制球して後続を打たせて取り、最少失点でしのいだ。

 前回登板の15日・中日戦は、今季自己ワーストの1イニング5失点を許す乱調だった。今季自身初の連敗も喫した。見直したのは技術よりもメンタル。「気持ちが入りすぎて空回りするタイプなので、気持ちを入れすぎず、丁寧にいこうと思った」。八回には107球目にこの日最速の150キロを計測。気持ちが安定し、ペース配分にも狂いがなかった。

 優勝マジックは1。「続けて負けてチームに迷惑を掛けていたのでよかった。しっかり応援して、その瞬間を待ちたい」。サヨナラが決まると、歓喜の輪へダッシュ。表情にもう迷いはなかった。

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