大瀬良 自己最速154キロ超え「出してみたい」 元気&勇気与える初球宴

 「マイナビオールスターゲーム2018」の監督推薦選手が2日に発表され、広島からは大瀬良大地投手(27)、会沢翼捕手(30)、田中広輔内野手(29)、中崎翔太投手(25)が選出された。大瀬良にとっては初の夢舞台。パ・リーグの強打者相手に直球主体で押し込み、自己最速の154キロ超えへ思いをはせた。

 あふれる喜びを言葉に乗せた。大瀬良がプロ5年目で初の球宴出場。少年時代からテレビで見てきた舞台に立つことが決まり「一流の選手たちが集まるので、すごく光栄に思っています。まさか僕がその舞台に立てるとは思っていなかったので、すごく不思議な感じはします」と感慨深げに話した。

 直球でグイグイ押し込んでいく。今季の大瀬良は特に直球に力強さが増しており、自信も深めている。「力強い真っすぐでどんどん勝負していって、楽しめたらいい」。全球直球勝負については「いけたらそうがいい。歯止めが利かないようなら、抑えていきます」と笑顔を見せた。

 最も印象に残る球宴も真っ向勝負だ。06年、阪神・藤川がマウンド上から握りを見せる予告ストレートで西武・カブレラ、日本ハム・小笠原をオール直球で連続三振。「すごくインパクトに残っていますね。You Tubeとかでもたまに見ます。すごい真っすぐだなと思って」と名勝負に目を輝かせる。

 夢舞台では自己最速の154キロ超えに意欲を示す。「出してみたいですね。その場の空気の勢いに任せて」。昨年は楽天・則本が自己最速の158キロをマークし、球場を沸かせた。今年は大瀬良が自己新を刻み、スポットライトを浴びる。

 今季はここまでリーグトップの10勝と堂々の成績を残す。この日は会見後にマツダスタジアムで行われた投手指名練習に参加。次回先発予定の6日・巨人戦(東京ドーム)に備えて、キャッチボールやランニングなどで調整した。

 長崎県出身の右腕は、九州人として勇姿を見せたい思いもある。第2戦は熊本開催。九州共立大時代の野球部の仲間もおり、16年の熊本地震では友人の家が被害を受けたという。「九州の選手も頑張っているというところを見せて、元気だったり勇気だったり、少しでも与えられたらいい」と力を込めた大瀬良。夏の宴を盛り上げ、復興途中の被災地にも力を与える。

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