誠也、五輪出たい「一生に一度」東京五輪へ結果こだわる

 広島・鈴木誠也外野手(23)が5日、2020年の東京五輪出場を熱望した。日本ハム戦が雨天中止となったこの日、マツダスタジアムに視察に訪れた侍ジャパン・稲葉篤紀監督(45)が、故障明けながら活躍を続ける鈴木を評価。日本代表指揮官の期待に応えるべく、若き鯉の主砲は結果を残し続ける覚悟を口にした。

 五輪への熱い思いがほとばしった。2年後の2020年へ-。雨天中止決定後、侍ジャパン・稲葉監督の「ケガをしてまだ万全でない中でしっかりとした成績を残している。五輪に向けて見ていきたい選手」という高評価を伝え聞いた鈴木は、東京五輪への偽らざる本音を口にした。

 「自分の結果次第で選ばれるか、選ばれないかが決まると思う。オリンピックまで結果を出し続けないといけない。結果にこだわってやっていきたい」

 好奇心旺盛な幼少時代から、五輪は憧れの大会だった。野球だけではない。テレビ画面を通してさまざまなスポーツに触れてきた。17年に出場したWBC以上に、全世界から注目される五輪には特別な感情を抱いている。

 「オリンピックには出たい気持ちがある。小さい頃からWBCよりオリンピックに出たいと思っていたので。いろんなスポーツを見ていたし、いろんな人が見るのはオリンピックだと思うので」

 しかも、2020年は生まれ育った東京が舞台だ。2年後の8月には26歳。アスリートとしてピークに差し掛かる最高の時期となる。昨春、22歳で出場したWBCは5試合に出場し、打率・214、0打点。本塁打もなしに終わり、悔しい思いを味わった。2年後の東京五輪は雪辱を果たす絶好の舞台にもなる。

 「僕が生きている間に(東京での五輪は)あるか分からない。一生に一度の思い出になる。出られたら一番いい。でも2年間、何が起こるか分からないので。運が良ければ出られると思います」

 昨年8月に右くるぶしを骨折。今季も開幕直後に下半身のコンディション不良でチームを離脱した。そうした経験を経たからこそ言葉は慎重だが、1軍復帰後は若き4番としてチームをけん引する。36試合に出場し、打率・318、6本塁打、21打点。交流戦を迎え、さらに調子を上げ、5月31日・西武戦(マツダ)から4試合連続二塁打。ディアスが2002年に記録した球団記録の5試合に、ひたひたと迫っている。

 オールスター中間発表では、ヤクルト・青木を抜き外野手部門でファン投票出場圏内の3位に初めて浮上した。3年連続3度目の出場へ鈴木は「光栄です」とファンへ感謝。実力と人気を兼ね備える鯉のスターは、2年後の晴れ舞台へ突き進む。

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