交流戦防御率ワースト…投壊広島投手陣福井が救う!7日日本ハム戦で今季初先発

 広島・福井優也投手(30)が4日、1軍に合流し、マツダスタジアムでの投手指名練習に参加した。7日の日本ハム戦で今季初先発する。今季はウエスタン・リーグで9試合に登板し、1勝5敗と黒星が先行しているが、防御率は2・39と好調を維持。1軍通算29勝右腕が交流戦開幕から2カード連続で負け越し、投壊が止まらないチームの救世主となる。

 待ちに待った出番がようやく訪れる。午前中、福井は荷物を持って、マツダスタジアムの駐車場に到着。午後からはユニホーム姿でたっぷり汗を流し、今季初登板へ向けて気持ちを高ぶらせた。

 「天気が心配?やれると信じて、準備するだけです。自分にとって“開幕”と言えば“開幕”なので。しっかり下(2軍)でやってきたことを上(1軍)で出すだけです」

 今季は5月18日に1軍に合流したが、雨天中止の影響を受けて登板がお預けになった。その後もファームで好調を維持。2軍戦9試合に登板し、1勝5敗ながら防御率2・39。2日のウエスタン・中日戦(由宇)でも5回無安打無失点と快投を演じていた。

 「あの後も結果を残せた。(状態は)だいぶ上がってきている。今は感覚がいい。春先よりも自分のボールが投げられるようになっているので」

 ファームでは無駄な与四球を減らし、イニングの先頭打者を抑えることを意識してきた。決め球フォークの精度も向上。「結果を残さないといけない場面で結果を残せた」。7日の日本ハム戦へ心身共に充実。自信を持って先発マウンドに立つ。

 “救世主”としての期待が高まっている。チームはセ・リーグ首位を走るが、西武、ロッテに2カード連続で負け越し。投壊が止まらず、交流戦防御率は12球団ワーストの6・79。2位・DeNAとは4・5差あるものの、投手陣の立て直しが急務だ。

 それでも右腕は自然体だ。先発も昨年8月17日・阪神戦(京セラ)以来となる。「そこまで気負わず、今まで以上のことはできないと思うので、しっかりやってきたことをその場で出せるようにしたい」ときっぱり。一発快投でローテ定着を狙う。

 ルーキーイヤーの11年に8勝。15年にも9勝を挙げながら、一昨年は5勝、昨年も1勝に終わった。昨秋には結婚を発表。プロ8年目の今季も2軍暮らしが続いたが、不退転の決意を持って、白球と向き合ってきた。「気持ちを入れて、後悔しないように」。捲土(けんど)重来を期する背番号11がすべての流れを変える。

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