広輔 快幕V撃 勝利をもたらす“ドドドォ~”の猛打ショー

 「広島6-3中日」(30日、マツダスタジアム)

 真っ赤なスタンドが「ドドドーッ」と揺れた。3-3の同点に追いついた六回、なおも1死二、三塁と好機が続き、広島・田中広輔内野手が決めた。高めの直球をコンパクトにスイング。打球は左方向へ伸び、決勝の左越え二塁打となった。

 「外野フライでもいいと思っていました。逆方向にうまく捉えることができました。143分の1だと思うけど、うれしいです」

 昨季お立ち台2度のリードオフマンがいきなり開幕戦の主役を張った。初回、全力疾走で二塁内野安打をゲット。「どんな形であれ、ヒットが出て良かった」。今季初安打で気持ちを楽にすると、二回にも左前打。オープン戦は打率・176の低空飛行を続けたが、本番を迎えて本領発揮。3安打2打点の大暴れで、チームに今季初星をもたらした。

 この日は巨人の弟・俊太も阪神戦でプロ初安打を記録。試合後には「今日は弟が打ったので弟の方を書いてあげてください」と自ら切り出してニッコリ。田中家にとっては二重の喜びで、弟思いの兄は上機嫌で球場を後にした。

 指揮官の言葉がナインの闘争心に火をつけた。全体練習前、緒方監督はナインの円陣に歩み寄り「一試合一試合、自分たちの力を出してやるべきことをしっかりやろう。苦しくなったときも下を向かず明るくやっていこう」と鼓舞。熱い口調で語りかけると、最後は右人さし指を立て「カープがナンバーワーン!」と声を張り上げた。

 開幕前夜は愛娘の手作りステーキを頬張ったという指揮官。この日の朝は愛犬ユウショウ君の「ワンワン!」という鳴き声でお目覚め。いつも通り朝の散歩に出掛けて、球場入りしていた。

 「たくさんのファンの前でグラウンドであいさつできて良かった」。昨季は開幕2戦目から引き分けを挟んで10連勝を記録。今季もロケットスタートの予感だ。鮮やかな開幕ダッシュを決め、リーグ3連覇へ突き進む。

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