アドゥワ タナ&キク&マル&誠也…主力なで斬り 2年目右腕が開幕1軍アピール
「広島春季キャンプ」(26日、沖縄)
広島のアドゥワ誠投手(19)が26日、シート打撃で打者6人を完ぺきに封じた。鈴木に対してはチェンジアップでタイミングを外し、遊ゴロ。今季から右打者に投じることを模索してきたが、好感触をつかんだ。2年目右腕が開幕1軍メンバー入りへ、アピールに成功した。
内容のある1球だった。鈴木に対してカウント2ボール2ストライクから投じ、遊ゴロに仕留めたチェンジアップだ。「右打者に投げるのが課題だった。投げ切ることができて良かった。手応えはあります」。アドゥワの表情は自然と緩んだ。
昨季までは左打者だけに投げていた。投球の幅を広げるため今キャンプで試行錯誤。「左バッターが立っているイメージです」。加えて腕を振り抜くことだけに意識を置くことで、苦手意識を払しょくしたという。
この日の最速は147キロ。鈴木のほかに田中、菊池、丸の主力もきっちりと打ち取った。自然とカットボールやツーシームのように動く直球に、左右に関係なく縦の変化を使えれば、打ち取る確率はグンと高まる。
2年目で初めて1軍春季キャンプに抜てきされた。内容が良く、日々結果を残し続けたことで首脳陣から信頼を集めている。畝投手コーチは「評価できるし、もっともっと信頼度を上げていってほしいね」と期待した。
「持ち味を出して目の前の試合で結果を出すだけ。しっかりと抑えていきたい」。アドゥワはこう言って前を向いた。オープン戦が本格化する3月からの1軍帯同も決定。開幕1軍を目指して第2関門に臨む。