新井激白!3連覇へ金言「攻めて、攻めて、攻めまくる」

 広島・新井貴浩内野手(41)が、デイリースポーツのインタビューに応じ、リーグ3連覇の条件に「攻めて、攻めて、攻めまくる」チャレンジャー精神を説いた。また、節目のプロ20年目を迎えた心境、ドラフト1位・中村奨成捕手(広陵)と自身のプロ1年目の比較や、球団OB江夏豊氏との秘話などを明かした。

  ◇  ◇

 -平昌五輪が盛り上がっている。

 「見られる時は見てる。感動するな」

 -ここまでのキャンプの調整は。

 「今年はいいんじゃないかな。去年よりも、今のところ。ケガもしていないし」

 -やっぱりケガが。

 「そりゃそうね。でも、ケガしないようにばかりだったら追い込めないから、ケガしないように追い込む。矛盾したところがあるけど、ギリギリまで追い込まないと」

 -ケアは。

 「しっかりストレッチをやってもらっているね。動く前に」

 -チーム宿舎に帰ってからも?

 「マッサージしてもらうこともある」

 -節目のプロ20年目を迎えた。

 「ただ、キリがいい数字だけであって、それに対してどうこうは全くない。今まで通り、1年間しっかりやるだけだね」

 -ここまで長くやることができている要因は。

 「まずは体が強い。強い体で産んで育ててくれた両親に感謝。それが第一だと思う。あとは自分は周りに恵まれたよね。たくさんの人にお世話になって、たくさんの人に引き上げてもらったから」

 -個人的な目標はないと言うが、リーグ3連覇がモチベーションになるのか。

 「そうやね。3連覇は今までジャイアンツだけ?セ・リーグではジャイアンツだけでしょ。まずはそこを目指して。最終目標じゃないけど、最初の大きな目標。3連覇。そこを目指して、みんなでやっていきたい」

 -その中で新井選手はどういう役割を。

 「言われたところで期待に応えられるように準備をする。気持ちの準備であったり、体の準備であったりというものを、とにかくやって臨むことかな」

 -緒方監督は4番もあると言っている。

 「自分もまだ負けないぞ、という気持ちでやっているしね。いつ何を言われてもいいように、準備だけはしっかりやろうと思っているし。だから、そういうふうに言われてもしっかりこなせるように、代打でもスタメンでも4番でもどこでもできるように、開幕までしっかり準備したい」

 -3連覇をするために大事なことは。

 「構えないことじゃないかな。攻めて、攻めて、攻めまくる。挑戦者、チャレンジャー精神で。受けて立つんじゃなくて、自分たちで攻めてつかみに行く気持ちが大事なんじゃないかな」

 -1軍キャンプは高卒2年目の坂倉や高橋昂ら若い選手が多い。

 「イキのいい若手がまた出てきそうだなと感じるよね。坂倉にしても(高橋)昂也にしてもね」

 -3連覇には新しい戦力が必要。

 「チーム内の競争がさらに激しくなるわけだから。それによって、チーム力が上がっていくわけでしょ。大歓迎」

 -目標は日本一。

 「最終目標はそこでしょう。最後の最後に頂点に立つと。すごく険しい道のりになるとは思うけど、そこをカープの良さである、みんなで一丸となって助け合って、最後まで上り切りたい。そういう1年にしたい」

 -今年も沖縄に行かず、日南に残留した。

 「(首脳陣から)『どっちでもいい?』と聞かれて、『僕はどっちでもいいので任せます』と。それで『日南に残ってじっくりやるか?』ということになった」

 -沖縄は暖かいが。

 「どっちみち、寒いところにまた戻ってくるから。そこら辺はあまりどうとかないね」

 -第1、第2クールは走ることをテーマにしていたが、今の時期は。

 「バットを振る量を増やして、強度も上げてやっている」

 -第3クールの11日にはサプライズで実戦(紅白戦)に出場した。

 「あれはすごい数のお客さんが来てくれていたから。急きょ、監督に『いっぱいお客さんが来ているから、振らなくていいから1打席でも立つか?』と言われて『立ちます』と」

 -「ミスター新井」とアナウンスされた。

 「あれはびっくりしたけどね。でも、たくさん来てもらっていたし、喜んでもらえたから良かったと思う」

 -昨年はCSで敗退となった。少し構えたところがあったか。

 「う~ん、どうなんかな。結果的に、去年も一昨年もぶっちぎって優勝している。でも、一昨年というのは自分にとってもそうだし、チームメートにとっても初めての優勝を経験したわけだから、25年ぶりというね。だからCSに入っても、そのままの気持ちというか『よし行くぞー!』という感じで行っていたと思うんよね。去年もぶっちぎって連覇したということで、『もし、俺たちが日本シリーズに出られなかったらどうしよう』だとか、そういう考えもちょっとあったと思う」

 (続けて)

 「気持ち的に守りに入ったというか、俺たちが出ないといけないでしょ、シーズンでぶっちぎったんだからと。一昨年はそんなことを考えることはなかった。ヨッシャー、このまま行くぞ-、エイエイオーという勢いで行ったんだけど。連覇したことで、ちょっと受け身になった部分が多少あったんじゃないかなと思うね。だから今年はそうじゃなしに、自分たちは王者だけどチャレンジャーなんだという精神で、前へ前へやっていかないといけないね」

 -新井選手は「腹立たしい」とも言っていた。

 「こんなはずじゃなかったと思って。日本シリーズに行くのは俺たちだと思っていたから『何でや?』という腹立たしさだったね。純粋に悔しい気持ちだった」

チームいい雰囲気

 -チームのキャンプでの雰囲気は。

 「いい雰囲気だと思う。しっかり声も出ているし、明るさの中に厳しさがあって。いい雰囲気でやっているなと思ったけどね」

 -新井選手がナインに話をすることは。

 「特にないね。今年からアツ(会沢)が選手会長になって、アツもいろんなことを考えながら、コミュニケーションを取りながらやっているしね。それを見ているだけなので、自分はないね」

 -2軍キャンプにはドラフト1位の中村奨がいる。

 「長い話はしてないけど、あいさつに来てくれたので『よろしくな。頑張ろうな』とは言ったけどね」

 -印象は。

 「実際に自分の目で見て、やっぱりいいものを持っていると感じたよね。楽しみな選手だと思う。まだ、高校も卒業していないわけだから。今からいろんな経験する中で成長していくんだからね。そこら辺は周りもね、温かい目というか、あんまりセカセカさせるんじゃなくてね、メディアを含めて。今からだから。いろんなことを経験して、成長していくんだからね」

 -自身の1年目を思い出すことは。

 「ないね。中村奨は高卒だし、俺は大卒で入ったから、自分とかぶることはない。ただ、自分の大卒1年目より、はるかにいいなと思う(大笑い)。打つ、投げる、走る、全てにおいて」

 -新井選手は1年目から本塁打を打った。

 「7本ぐらい打ったんじゃないかな」

 -1年目はレギュラーが目標だったか。

 「全然。俺は広島生まれで育っているから、カープファンだし、1年目はファン目線というか。『おぉ、江藤。おぉ、金本。前田来たー。おぉ、佐々岡おるでー…みたいな』。そういう感じだったからね。自分が1軍で試合に出られるなんか、全く思ってなかったね。1回でも1軍で打席に立ちたいな、ヒット打ちたいなというぐらいだったから。そういうレベルだったから」

 -17日に江夏氏がコザに来られた。

 「それ、誰かに聞いてネットで見たよ。江夏さんは大先輩だからね。ちょくちょくメールのやりとりをしている。たまに『おい、メル友!』と。うれしいことに見てくれていて。試合で良いところで打ったら『ナイスバッティング。頑張れ』とメールを頂ける。だから、返信まですごく考えるよね(笑)。『いつもありがとうございます。頑張ります』これはちょっとまずいかな…とか(笑)。考えないといけないから、返信にめっちゃ時間がかかる(笑)。でも、本当にうれしい。タイガースの時から気にかけてくれていて、よくしてもらって、うれしいし、ありがとうございます」

 今年一年全力で

 -江夏氏も期待していたが、まだまだ現役を続けられそうだ。

 「十分長くやらせてもらっているけどな(笑)。でも、長くやりたいと思ったことはない。何歳まで、長くやりたいとか全く思っていない。とにかく今年一年、精一杯やってみてどう感じるか、先のこととか考えてやらないから。そこまで器用じゃないし、1年でも長くユニホームを着ていたいとか全く思わないし。だから取りあえず、今年一年全力でやり切るしか、頭にない。その先のことは考えられない」

 -まだまだ燃えている。

 「ユニホームを着ている間はね。燃え尽きることはないよ。失礼でしょ、応援してもらっているのに。たくさんのファンの人に声援をもらっているのに、燃え尽きたままやるのは失礼過ぎる。そんなことはあり得ない。とにかく応援してもらっている人に喜んでもらいたい、盛り上がってもらいたいと思ってやっているからね」

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