大瀬良“黒田式フォーム”に手応え 石原「去年より質上がっている」
「広島春季キャンプ」(2日、日南)
広島・大瀬良大地投手(26)が2日、このオフから取り組んできた“黒田式フォーム”での進化を実感した。今キャンプ初めてブルペン入りし、直球にカーブを交え45球。畝投手コーチや受けた石原も高評価だ。進化した姿で開幕ローテを勝ち取り、見据えている170投球回も現実とする。
初日の寒さとは裏腹に、温暖な気候となった日南市。大瀬良は昨季ともに2桁勝利を挙げた薮田、岡田と並び、熱い投球を展開した。直球を中心にカーブも交え45球。「球自体は悪くなかった。傾斜もあるとタイミングも変わる。確認をしました」と振り返った。
テークバック時、黒田氏のように左手が顔付近まで高く上がり、右腕をしならせる。力強さを出すための、このオフからのフォーム改造。自身の感覚はもちろん捕手を務めた石原に「去年より質が上がっている」とうなずかれ、「向かっている方向は間違っていない」と手応えを示した。
進化を実感しつつも、見据える先はまだ上にある。「傾斜だと(左手が)低くなる。キャッチボールの延長でマウンドに上がるのがいい」。さらに高く上げることでしっかり球に指がかかり、力強さもさらに増す考えだ。
焦りすぎない姿もうかがわせた。昨年は初日から115球を投じていたが、右脇腹違和感を発症し、16年は右肘故障。「飛ばしてやってケガもした。物足りないぐらいの感覚がうまくいくと思う」と自身のペースで歩む。
畝投手コーチは「球の勢いは来てるし、やってることを継続していってほしい」と目を細めた。目指すのは170投球回で「長いイニングを投げられることが信頼につながっていく」。新フォームを完璧にし、開幕ローテから目標到達へ突き進む。