松山、サヨナラ呼んだ2発 四回先制&八回起死回生同点2ラン!M24!

 「広島6-5ヤクルト」(20日、マツダスタジアム)

 広島の打線が終盤に驚異的な粘りを見せ、今季4度目のサヨナラ勝利を飾った。勝利に貢献したのは松山竜平外野手(31)だ。四回に先制8号ソロ、八回には起死回生の9号同点2ランを放ち、自身2度目の1試合2本塁打と大暴れ。32度目の逆転勝利を呼びこんだ。チームは連敗を阻止し、優勝マジックを1つ減らして「24」とした。

 気が付くと、松山は自然と声を張り上げていた。両拳も力強く握り締めていた。八回、5-5の同点に追い付く起死回生の9号2ラン。「最高です」。右中間席の最前列に放り込む、この日2本目のアーチで、4度目となるサヨナラ勝利へのバイパスを切り開いた。

 丸の19号2ランで2点差に迫り、なおも鈴木が左前打で続いて出番が来た。2球目のフォークを巧みな技術ですくい上げる。舞い上がった白球は、失速することなくフェンスを越えた。「とにかく、誠也にはつないでほしいと思っていた。自分もつなぐ気持ちだった」。蒸し暑い広島の夜。大粒の汗をぬぐいながら、胸を張った。

 四回には、8号右越えソロで先制点を奪取。昨年5月22日の阪神戦(甲子園)以来、自身2度目の1試合2本塁打を放ち、32度目の逆転勝利をお膳立てした。チームは前日19日までの2試合は計1得点。緒方監督は「連戦が続いてしんどい日程で、打線自体がにぶくなっていたのはわかっていた。最後の最後で意地を見せてくれた。すばらしい攻撃」とアンパンマンを含めた攻撃陣をたたえた。

 タイミングの取り方を修正した。18日はヤクルト先発・ブキャナンに内角に攻められる余り、オープンスタンスになっていた。「あれだとダメ。どんなことがあっても、今までやってきたことを続けていかないと」。原点回帰した打撃で最高の結果を出してみせた。

 リーグ連覇へ突き進む。それは鯉党へ歓喜を届けることでもある。77人が犠牲になった広島市の土砂災害からこの日で3年を迎えた。被災地では、カープの勝利を活力に変える人も多い。「きょうのような最高の勝ち方をして、元気になってもらえたらうれしいです」。広島の街をまた、ひとつにする強い気持ちでグラウンドに立っている。

 サヨナラ勝利を喜びながらも、最後は六回2死二塁で凡退した場面を振り返り「チャンスで打たないといけない」と反省も忘れなかった。優勝マジックは1つ減らして「24」。一歩ずつ、着実に前に進んでいく。

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