メヒア悔し3球三振デビュー「良い球だけを振ろうと思ったんだけど」
「広島0-5ヤクルト」(19日、マツダスタジアム)
プロ初打席は苦い結果に終わった。九回2死。大歓声で迎えられ、代打で登場した広島のアレハンドロ・メヒア内野手(24)だったが3球三振。「全球を振りにいった訳ではなく、良い球だけを振ろうと思ったんだけど」。悔しさを押し殺し、言葉を紡いだ。
ルーキと対峙(たいじ)した。初球、外角のスライダーに空振り。2球目も同じ球種、同じコースにバットは空を切った。2ストライク。最後も外角へ逃げるスライダーを追いかけ、空振り三振で最後の打者となった。
ドミニカ共和国カープアカデミー出身。7月に支配下登録され、8月18日に1軍登録された。初昇格までのウエスタン・リーグ成績は打率・324、13本塁打、63打点。「頑張りを認めてもらえて幸せ」。ようやくスタートラインに立ち、さらなる飛躍を誓っていた。
プロ初打席を初本塁打で飾ったバティスタとはドミニカ時代から切磋琢磨(せっさたくま)した仲だ。7月の球宴休み期間には、広島市内でステーキをほお張りながら野球談義に花を咲かせた。夢は共に1軍のグラウンドに立つこと。盟友と代わる形での昇格。今度は自身がバティスタに刺激を与える番だ。
石井打撃コーチは「良いスイングをしていた。評価している」と今後への期待を口にした。「次は我慢して、甘い球だけを振りたい」とメヒア。成功をつかみ取る戦いは始まったばかりだ。