西川、でかした代打V撃!今季最大10差、29日にもM38点灯 

 「巨人1-2広島」(25日、長良川球場)

 広島・西川龍馬内野手(22)が値千金の決勝打を放った。0-0の八回1死二塁の好機に代打で登場し、先制の二塁内野安打。2位・阪神が敗れ、今季最大10ゲーム差、貯金も最多26となった。7月の勝ち越しも決定。最短で7月29日に優勝マジック38が点灯する。

 岐阜城がそびえ立つ金華山の麓で、若武者が勝負を決めた。八回1死二塁。代打西川が1ボール2ストライクから外角高め147キロを振り抜いた。打球は二塁マギーのグラブをはじく適時内野安打。執念で難攻不落のマイコラスを落城させた。

 「結果オーライです!(ボールが)速いと聞いていたけど、試合終盤で最初より落ちていたと思う。積極性を忘れずにいきました」

 巨人との長良川決戦は緊迫の展開。七回まで両軍無得点だった。八回は先頭安部が中前打で号砲を鳴らし、会沢はきっちりバント。ここで代打西川が勝負強さを発揮し、続く田中、菊池の連打につなげた。緒方監督は「西川がよく打ってくれた。相手の出来も良かった。ワンチャンスで決めてくれたね」と手放しで称えた。

 ここ一番の集中力はケタ違いだ。代打成績は27打数11安打、打率・407。1本塁打、打点9を数える。勝負強さの理由は「何も考えず、打席で自分のスイングをするだけ」とサラリと言うが、試合開始前から入念な準備を欠かさない。シーズン中の鈴木らとの早出特打は日課。さらに西川には、一人で野球と向き合う強さもある。キャンプ前には宮崎・天福球場の室内練習場にこもり、マシン相手に乾いた打球音を響かせ続けた。「野球がうまくなりたいので」。天才的と評される打撃技術も、孤独な時間の積み重ねだ。

 幸運のオーラも身にまとっていた。23日の朝には希少価値が高い“カープタクシー”で球場入り。カープのイラストが派手にあしらわれ「恥ずかしいです…」と照れ笑い。効果?はてきめんだった。

 ここ最近は安部に三塁を譲りベンチを温める日々が続いている。先発出場は7月5日・巨人戦(マツダ)までさかのぼる。だが、このまま控えに甘んじるつもりはない。西川は「自分ではどうにもできないけど、結果を出せばスタメンも増えると思う。1打席1打席大事にして結果を出すだけです」と気合を込めた。首位快走のチームは競争もし烈。連覇を目指す中、存在価値を高めていく。

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