菊池は大丈夫!4戦ぶり先発で意地打 カープ4連敗も…キーマン復活

 「ヤクルト3-2広島」(9日、神宮球場)

 延長12回の激闘の末、広島は無念のサヨナラ負けを喫し、今季2度目の4連敗。重苦しい雰囲気が漂う中、明るい光を照らしたのが4試合ぶりに出場した菊池涼介内野手(27)だ。スタメンに復帰したこの日は、1点を追う八回に一時同点とする適時二塁打。勝利には結び付かなかったが、背番号33が攻守を引っ張り、再び快進撃に導いてくれるはずだ。

 背番号「33」が奏でる快音に真っ赤に染まった左翼席から大歓声が湧き起こる。頼れる男が戻ってきた。コンディション不良で欠場していた菊池が4試合ぶりに「2番・二塁」でスタメンに復帰。二塁ベースに到達すると小さく拳を握った。

 「粘り強く、しぶとくいけました。同点につながる安打になってよかったです」

 いきなり存在感を見せつけたのは、1点を追う八回だ。ヤクルト先発ブキャナンを前に打線が苦戦しながらも何とかつなぎ、2死二塁の好機を作った。ここで菊池は追い込まれながらも必死に粘る。そして6球目。内角寄りの131キロチェンジアップをコンパクトに振り抜いた。打球は左翼線に弾み、二走・ペーニャが生還。一時同点となる適時二塁打を放った。

 守備でも貢献した。六回2死、バレンティンのセンター方向へ抜けそうな打球を、回り込みながら捕球。素早く一塁へ送球し、アウトにした。

 5日からの阪神3連戦(甲子園)は全て欠場した。その期間、チームは3タテを食らい、首位陥落。開幕から攻守でチームを支えてきた菊池の存在の大きさを、改めて感じさせられた。待ちに待った復帰となったこの日の試合前練習では、二塁ベースに入って何度も送球を受け、感覚を確認。フリー打撃でも逆方向を狙うなど一つ一つ丁寧に練習をこなした。

 だが菊池の復帰戦を勝利で飾ることはできなかった。ブキャナンの前に鯉打線は苦戦。投手の踏ん張りで延長戦に持ち込んだが、相手が上回った。チームはサヨナラ負けで、今季2度目となる4連敗。首位阪神とのゲーム差は2となった。

 厳しい結果となったが、緒方監督は「打線は少ないチャンスをしっかりものにしてくれた。菊池は大丈夫。いいタイムリーを打ってくれた」と前を向いた。次こそ連敗ストップへ-。その鍵を握るのは若きチームリーダーの菊池だ。

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