九里 熱投138球、プロ初10Kも報われず…八回途中、2失点で今季初黒星

 「阪神2-1広島」(16日、甲子園球場)

 広島・九里亜蓮投手(25)が今季初黒星を喫した。7回2/3を投げ、4安打2失点。プロ4年目で初となる2桁10奪三振をマークしたが、138球の熱投は勝利で報われなかった。敵地での阪神3連戦に負け越し、開幕からのカード連続勝ち越しは4でストップした。

 138球目、勝負どころで内角をえぐるシュートがわずかに中に入った。1-1で迎えた八回2死一、二塁。今季無安打に封じていた5番・原口に三遊間を破られ、マウンドの九里は天を仰いだ。

 「あそこは抑えないといけなかった。勝負していく中で打たれた1球。もう少し厳しくいくのか、他の球種を投げるのか…。ビデオを見て反省したい」

 7回2/3を投げ、4安打2失点。100球超の熱投は報われず、2日の初登板で白星を挙げた阪神に今季初黒星を喫した。

 「四球を連続して出して、攻撃にいいリズムを作れなかった」

 試合後の九里は反省の言葉を並べたが、緒方監督は「九里は頑張って投げてくれた。二、三回の四球だけだった」と一定の評価を与えた。指揮官が指摘した通り、収穫のある「1敗」だ。

 初回は1番・糸原、2番・高山と連続三振を奪う最高の立ち上がり。ただ、二回は先頭から2者連続四球、三回も投手の能見、続く糸原に連続四球と同じミスを繰り返してしまった。それでも、四回以降は修正能力を発揮。ボールを低めに集めながらストライクゾーンで勝負する。無駄な走者を許さず、ハイペースで奪三振を積み重ねた。

 右打者にはシュートで内を突き、スライダーで空を斬らせる。六回1死から七回終了まで原口、鳥谷、上本、梅野、北條と圧巻の5者連続三振。プロ4年目で、初の2桁10奪三振をマークした。日頃から「三振を狙うピッチャーじゃない」と言い切るが、奪三振率アップも成長の証しだ。

 「腕を振って投げ切れることが多かった。そこは、継続したい。(球数の)疲れは感じていない。負け試合にしたのは自分の責任。しっかり受け止めて、やっていきたいです」

 マウンドではボールに気迫を込め、打席に立つと必死にファウルで粘る。勝利への執念はナインに伝わっている。次回は23日・ヤクルト戦(神宮)に先発予定。自己最多となるシーズン3勝目へ。無念の黒星を成長への糧とする。

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