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新井が語った40歳の本音 横山竜士氏と同級生対談

 広島・新井貴浩内野手(40)とデイリースポーツ評論家・横山竜士氏(40)の同級生対談が6日、実現した。昨季リーグMVPに輝いた背番号25は、年齢を重ねて感じること、若手の成長、リーグ連覇と33年ぶりの日本一に向かうナインのことまで、余すことなく語り合った。

 ◇◇◇◇◇◇

 横山氏(以下横山)「先日はごちそうさまでした。こちらが接待しようと思っていたのに、おごっていただいて」

 新井「絶対にそうは思ってない(笑)。払っとけよ、って思っていたくせに」

 横山「同じ店でご飯を食べていて、店員さんに『全部、新井さんが払っていただきました』と。出し損ねたな」

 新井「絶対にウソだ。『よし』って思ってたね」

 横山「さて、本題。今季を迎えるに当たって、選手としての目標はあるの?松山が4番奪取を宣言している。若い選手が力を付けているのは感じているはず。でも、自分も試合に出たいという気持ちがあるはずだから」

 新井「一昨年から松っちゃんやカントリー(エルドレッド)はいる。今年も今まで通り。自分の置かれている立場は、変わらないよ。自分でもレギュラーだと思っていないし、監督も横一線と言っている。本当にその通り。ユニホームを着ている限りは試合に出たいという気持ちがあるけど、その半面、若い選手に出てきてほしいという自分もいる。半分半分かな」

 横山「今年はこれまでと違う形でキャンプに入った。去年、優勝したことでオフは短かったから」

 新井「オフは、めっちゃ短かったね。まず一昨年は10月の1週目にシーズンが終わった。去年は10月下旬だから。約1カ月、違う。優勝旅行に行かせてもらって、1月には護摩行と名球会のイベントなどで1週間練習できない時期もあった。正直なところ、トレーニングが不足している感じかな」

 横山「でも、新井は合間を縫ってトレーニングしていた。誠也(鈴木)とかを見ると、忙しくていつトレーニングをしているのか?と思っていたけど、キャンプを迎えると体がすごく大きくなっていた。意識がすごいよね。そういう意味では、新井がチームにいい影響を与えているんだなと感じた」

 新井「最近の若い選手は、何も言わなくても練習をやる。やるよね」

 横山「オレらのときとは違う(笑)」

 新井「全然違う(笑)。オレとか横ちんが若かった20代前半はオフになったら、オフだから遊びたかったもん。今の選手は、シーズンオフでも当たり前のように練習する。しかも練習が好きな選手が多い。だから、すごいなと思う」

 横山「投手も同じ。キャンプ最初のこの時期にブルペンに入って、みんなが良い球を投げている。今年、第1クールからキャンプに来たのは、優勝して迎えた次の年のキャンプ初日に、周りや選手の雰囲気がどうなっているのかが気になったから。浮かれている感じは全くないし、すごいなと思った。中崎や猛(今村)とか、去年たくさん投げた選手でも、緊張した顔でしっかりと投げていた。これは今年も強いなという印象だね」

 新井「浮かれている空気はないね」

 横山「チーム最年長になった。去年までいた黒田さんがいなくなり、違いは感じる?」

 新井「違うよね。相談する相手が黒田さんしかいなかった。そういう面では、ちょっと大変というか、苦労することもあるのかなと」

 横山「後輩には石原とか小窪がいる。小窪に『黒田さんと新井さんが引っ張ってくれたんじゃない?』って聞いたら、『2人には好きにしろ、オレらがついていくからと言われた』と言っていた。今年も同じようなスタンス?」

 新井「そうだね。小窪もしっかりしているし、広輔(田中)、キク(菊池)、丸の3人もそう。自分が何かをしないといけないという気持ちはない」

 横山「若手が成長している。堂林はどうなの?打撃練習を見ていると、構え方や打ち方が(新井に)似ている」

 新井「去年の終わりくらいかな。『打撃を教えてくれませんか』と言ってきた。僕から教えることはないけど、それならアドバイスしようかなと。基本的なことをアドバイスして、堂林の打撃練習が見られるときは見ていた。基本的なことを言ったら、すごく良くなった。去年の秋キャンプは、僕は行っていないけど、話を聞いたら、手応えがあったみたい」

 横山「それを聞くとうれしいよね。今、ロングティーを見ていても、きれいなバックスピンがかかって遠くに飛んでいる」

 新井「今までと違うものをつかみかけていると思うよ」

 横山「40歳になって調子はどう?衰えは感じる?」

 新井「引退前の選手がよく『速い球が前に飛ばなくなった。捉えたと思っても空振りしていた』とか言うじゃない。球が速くてバットに当たらないとか、そういう技術的なことは全く感じないね。ただ、体の部分では正直、感じる」

 横山「それは回復力?」

 新井「そう。リカバリーがめっちゃ遅い。若い頃は一晩寝たら次の日も問題なく動けたけど、今は回復が間に合ってないもん。朝は早く目が覚めるし。何でや!って」

 横山「目が覚めると体がギシギシしてるしね」

 新井「お酒を飲んでも、若い頃と同じようには飲めない」

 横山「当たり前じゃん(笑)。飲み過ぎなんだよ」

 新井「同じように飲んだら絶対、次の日に残るよな」

 横山「それは残るよ」

 横山「だからこそ、体に気をつけていることはある?サプリメントを取っているとか。食事制限とか」

 新井「全くない(笑)。でもストレッチをしっかりするようになったかな」

 横山「新井とストレッチ…。オレの中では、全く想像がつかないんだけど」

 新井「練習前に必ずトレーナーの人にマッサージをしてもらってる。年を取ると筋肉や関節が縮まるから。今まではストレッチや治療はやらなくていい!って自然回復させていた。今は違う」

 横山「40歳で迎えるシーズンだね」

 新井「まさか40歳までできるなんて思っていなかった。横ちんもそうだと思うけど。入って来たときを見ると、あんな下手くそな選手が、ね」

 横山「思わんよ。実際に下手くそくそだったもん」

 新井「打てない、守れない、走れない」

 横山「そんな選手が去年、リーグMVPになるんだよ。日本シリーズでは、大谷と戦った。ランボルギーニのような選手とね。新井は廃車寸前」

 新井「ハハハッ。走行(距離)50万キロのトラクターみたいな感じ」

 横山「日本シリーズは、そのギャップがすごく面白かった。下手だった男が、そこまでなれるというのは、子どもたちに夢を与えるよね」

 新井「夢があるよね。客観的に見て夢があると思う。何でも必死になってやることが大事だよね」

 横山「そう思わせるね、新井は。去年は2000安打が目の前にあった。数字的な目標はあるの?」

 新井「ないよ。何を目標にすればいいのか分からんもん。『行け』と言われたところで結果を出すだけ。打てるだけ、打つ。それだけかな。もちろん自分が打って勝つのはうれしいけど、ベンチにいようがチームが勝てば本当に心からうれしい。個人的な目標はないね。チームが勝つだけ」

 横山「去年はリーグ優勝したけど、日本シリーズで負けた。25年ぶりだから、すごいことをしたんだけど、最後に負けて終わったのは悔しい。今年は勝って終わりたい」

 新井「もちろん、その気持ちは強い。去年までは優勝とか日本一は何ていうのか…。そういう気持ちで戦うんだけど、見えなかった。今年は、はっきりと見えるからね。優勝、その上の日本一という山のてっぺんが、はっきりと見えている。マークはきつくなるし、エース級の投手がどんどん投げてくる。相当、厳しい戦いになるよ。でも、山のてっぺんは見えている」

 横山「キャンプを見ても、若い選手は意識を高く持って練習している。そういう姿は頼もしいし、今年もカープは強いなって思う。それに新井は勝てなかったチームを知っているし、反対に勝ったチームも知っている。勝つために必要なことが分かっているはず。それはきっと、チームにとって大きなことだね」

 新井「選手の動きや表情を見ると全然、浮かれてない。投内連係で投手もしっかりと動いているよ。チームはとてもいい状態でキャンプを過ごしていると思う」

 横山「去年、オレはビールかけも何もできなかった。日本一になった暁には、会場で参戦させていただきたいなと思いますよ」

 新井「オレももう一度、ビールかけしたいよ。実は去年、ほとんどできんかったんだもん。かけられたのが9割で、かけたの1割。ずっとメディアに引っ張られてね。インタビューが終わって『よしっ、かけに行こう』と思ったら次のインタビュー。ハイ次、ハイ次とね」

 横山「どっちがいいの?飲むのと、かけるの?」

 新井「う~ん…。どっちもいい(笑)」

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