広島・黒田、涙の胴上げ15回 「世界一のカープファン」の前で

笑顔で15回胴上げされる広島・黒田博樹=マツダスタジアム(撮影・吉澤敬太)
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 今季限りでの引退を発表した広島・黒田博樹投手(41)が5日、広島市内で行われた優勝パレード後のリーグ優勝報告会で現役最後のユニホーム姿を見せた。

 セレモニーの中で、ファンに向けて最後のあいさつ。盟友・新井貴浩内野手(39)から花束を手渡されると、球場中を大歓声が包んだ。マウンド付近で全選手で記念撮影。さらにサインボールがスタンドに投げ込まれた。

 最後は、ナインが黒田を胴上げ。球団の永久欠番となる背番号「15」と同じ15回、宙に舞うと、黒田は感極まった様子。マウンドにひざまずき、抑えきれない涙を何度もぬぐった。

 あいさつ全文は以下の通り。

  ◇  ◇

 本当に朝から、たくさんのファンに来ていただいた。笑顔、涙、いろんなものを見せてもらって。僕自身が感動しています。ありがとうございました。

 本当に僕の方こそ、ファンのみなさんに背中を押してもらった。暑い夏も、苦しい時もマウンドに上がる気力を与えてもらった。正直、これで野球から離れるというホッとした気持ちと、少しずつさみしさが出てくると思います。

 20年間やってきて、まさかこんな形でユニホームを脱げると思ってなかったので、みなさんに感謝したい。言葉では言い表せないくらい、感謝の気持ちでいっぱいです。(リーグ優勝時に)泣いてはないと思いますけど(笑い)。たくさんの気持ちが出てきて、なんとも言えない気持ちになりました。

 (20年間の野球人生について)

 一言で言うと苦しい20年間だった。ただ、苦しいことを乗り越えて、みなさんの前でパレードをして、ここで話ができる。苦しいことを我慢してよかったと思います。

 最初にアメリカに渡った時に、まさかこうやってマツダスタジアムのマウンドに立てると思ってなかった。不思議な気持ちです。本当にありがとうございます。

 (チームメートに対して)

 こちらこそいいチームで2年間、やらせてもらった。すごくいい雰囲気を作ってもらって、本当にありがとうと言う気持ちです。

 (最後にファンに向けて)

 20年間、野球を続けてこられました。最後に世界一のカープファンの前で、ユニホームを脱ぐことができる。本当に最高の引き際になったと思います。20年間、ありがとうございます。

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