黒田有終締め!決めた7年連続2桁星…いざ日本一じゃ

 「広島3-1ヤクルト」(1日、マツダスタジアム)

 いざ、日本一じゃ-。広島の黒田博樹投手(41)が7回6安打1失点で10勝目を挙げ、7年連続2桁勝利を達成。チームは全日程を終了し、89勝52敗2分けの勝率・631と球団最高勝率を更新。CSファイナルSを突破し、32年ぶりの頂へ。歓喜と感動を呼ぶ赤き軍団の戦いはまだ終わらない。

 セレモニーの後、悔しそうに振り返った。7回6安打1失点で7年連続2桁勝利を達成。最終戦を勝利で締めくくった。だが、黒田には次の戦いがある。「全然、ダメです」。悔やむ姿さえ、また頼もしい。今季最終登板は収穫と反省の1勝だった。

 序盤は苦しい投球だった。前回9月25日のヤクルト戦が降雨ノーゲームになったことで、中20日空く形になったマウンド。初回1死から上田に死球を与えると、盗塁と雄平の左前打で1点を失った。二回にも2安打。追加点こそ許さなかったが、何度も首をかしげた。

 「間隔を空ければ多少でも、コンディションは上がってくる。実戦を離れると投球は苦しくなる。バランスはすごく難しかった」

 状態が万全でなかったことで、CSへのテストにもなった。「一発勝負で調子が悪い中でも、最少失点に抑えることはできたので」。二回はけん制で走者を刺し、三回は2死一、三塁で鵜久森を遊ゴロ。尻上がりに調子を上げて、追加点を許さなかった。

 投球回は日米通算3340回2/3に到達。歴代16位の工藤(現ソフトバンク監督)を抜いた。40歳以上での2年連続2桁勝利は若林(阪神)、工藤に次ぐ史上3人目の快挙。六回には打席でも中前打から、激走で同点ホームを踏んだ。41歳。衰えぬ勝利への欲求と向上心が、満身創痍(そうい)の体を支えている。

 「ケガをせず、コンスタントに投げていかないと届かない数字。30代中盤から40代にかけて、自分にとっては充実した7年間だった」

 シーズン終盤、日米通算200勝を記念して、200個限定でシリアルナンバー入りの記念時計と、記念Tシャツを選手、スタッフ全員に配った。感謝の思いと、日本一まで共に戦おう-という気持ちを込めた。

 CSファイナルSは、3戦目の登板が有力。今後は実戦形式の登板を経て、一発勝負のマウンドに向かう。「持っているもので勝負する。しっかりと状態を上げていきたい」。32年ぶりに球団最高勝率を更新した。記録的な1年は歓喜で締めたい。いざ、32年ぶりの日本一へ。黒田にはまだ戦いが残っている。

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