決まった!ジャクソン八回の男

 広島の新外国人ジェイ・ジャクソン投手(28)がセットアッパーとして起用されることが22日、決まった。開幕1軍選手登録の締め切りだったこの日、緒方孝市監督(47)がマツダスタジアムでのナイター練習後、外国人枠について言及。ジャクソン-守護神・中崎の勝利の方程式が固まった。

 オープン戦最終戦となる21日・ソフトバンク戦まで続いたセットアッパー争いに終止符が打たれた。緒方監督はナイター練習後、「外国人ではヘーゲンズとプライディを(開幕1軍から)外します」と明言。ジャクソンから守護神・中崎へとつなぐ勝利の方程式が、ついに決まった。

 ジャクソンと「八回の男」を争っていたヘーゲンズが好投を続け、この日まで決定は持ち越しになっていた。最後は「三振が取れるところが大きい」と畝投手コーチ。オープン戦5試合で6奪三振。自らの力で打者をねじ伏せることができる投球を、首脳陣は選択した。

 守護神へとつなぐ重要なポストを担う剛腕は、決意を新たにした。21日は先頭への四球から無死満塁のピンチをつくった。無失点で切り抜けたが「自分がバタバタすると、次に投げる投手に負担がかかってしまう」と猛省。「任された回を早く終わらせて、いいリズムで次につなげたい。自分の強いところを出して抑えていく」と力を込めた。

 メジャーの打者と比較し、日本人打者はコンパクトなスイングで初球からどんな球種にも対応してくると分析した。それでも「野球はアメリカも日本も一緒。自分の投球をすれば大丈夫」とキッパリ。セットポジションからの投球が課題だったが、クイックモーションも向上。成功する自信はある。

 マウンドで醸し出す雰囲気や笑顔は、チームにプラス効果をもたらすはずだ。緊迫した試合展開での味方のミスにも、笑顔を見せ続けてきた。「試合の中で、完ぺきにいかないときもある。でも、そういうときこそ自分が抑えてやろうと思うんだ」。勝利を目指す姿勢に変わりはない。支え合うことが最も重要なことだと理解している。

 開幕まであと2日。いよいよ25年ぶりの栄冠を目指す戦いが幕を開ける。「とても順調に仕上がっているよ」と自信をのぞかせた右腕。中崎へとつなげる勝利のバトン。ジャクソンが、歓喜へと続く道を切り開く。

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