逆転負けも4番新井は気を吐く猛打賞

 「交流戦、広島3-6日本ハム」(4日、マツダ)

 広島の新井貴浩内野手(38)が今季4度目の猛打賞と奮闘した。初回の先制適時打で、プロ通算1900安打に到達。三回と五回には中前打を放ち、2000安打へ残り98本となった。規定打席にはわずかに足りないが、打率・324と好調を維持。チームは痛恨の同一カード3連敗を喫したが、「前へ、前へ、頑張っていく」と強い覚悟を口にした。

 大粒の汗を流しながら、新井は試合後の通路を歩いた。今季3度目の同一カード3連敗。4番の意地は、執念は、勝利まで届かなかった。3安打をマークし、今季4度目の猛打賞。4番は絞り出した言葉に、無念さをにじませていた。

 「3安打?特にない。悔しいよね、悔しい…。でもあしたもあるからね」。初回の1死一、三塁。ファウルで粘った末の5球目、高めに浮いたフォークを見逃さなかった。捉えた打球は三遊間を突破。先制のタイムリーになった。

 この左前打で通算1900本安打。三回と五回には、いずれも中前打を放った。これで2000安打へあと「98」。左手甲の負傷もあったが、規定打席到達まで3打席。現在打率・324と好調を維持している。残りは89試合。今季中の偉業到達も十分に到達可能なペースだ。

 オールスターファン投票でも、この日の時点で9万7933票を獲得。2位に4万票の差を付ける。8年ぶりの古巣復帰。ひたむきに野球に取り組む姿は、多くの野球ファンの胸に響いている。

 「多くの人に投票してもらえるというのは、本当に光栄なこと。ただ、今は目の前の試合のことしか考えられない。必死に戦う」

 中前打で出塁した三回はシアーホルツの遊ゴロで、二塁に激しくスライディング。併殺を阻止した。さらに一塁守備でも失策はわずか「1」。打撃に加えて献身的な守備、走塁も光る。連敗中のチームを鼓舞するべく、背中で闘う姿勢を示す。

 本拠地7連敗で、借金は再び今季ワーストタイの8。苦しい戦いが続く。だが、4番は言った。「こういうこともある。しっかり耐えて前へ、前へ。頑張っていく」。チーム浮上の命運を託された38歳。全力プレーで進んでいく。前へ、前へ-。

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