「ウエスタン、阪神５-６広島」（１７日、鳴尾浜）

　広島の新外国人ネイト・シアーホルツ外野手（３１）＝前レンジャーズ傘下３Ａ＝が１７日、ウエスタン・阪神戦（鳴尾浜）で来日後初めて対外試合に出場した。「３番・右翼」で３打数１安打１打点と上々の内容に、高信二２軍監督（４８）も「軸がブレない。（１軍でも）たぶん大丈夫。打てるんじゃないか」と太鼓判。切り札となる助っ人が２１日の巨人戦（前橋）からの１軍合流に大きく前進した。

　打席での迫力、打球の力強さは、大物の雰囲気を感じさせた。来日後初、約３週間ぶりの対外試合出場。シアーホルツは試合後、「全体的に楽しめたし、いいプレーができたよ」と笑みを浮かべた。３打数１安打、１打点。数字以上に打席での経験が収穫だった。

　「調子は悪くなかったし、ヒットが出たのは素直にうれしい。問題ない。自分のコンディションは、十分に仕上がっているよ」

　まず巡った初回、無死一、三塁の好機。秋山の内角球にバットを折られたが、詰まっても力強い打球で、二ゴロの間に先制点を奪った。

　第２打席はフォークを引っかけて一ゴロに倒れたが、六回の第３打席だ。相手は左腕・榎田。カウント２－１からの４球目、外角低めの１１８キロカーブを、踏み込んで右前へ運んだ。高２軍監督もこの打席を絶賛。「軸がブレないです。左も苦にしない感じがする」と評価した。

　予定の３打席で交代したが、今後は１８、１９日のウエスタン・阪神戦でフル出場させる予定。問題なければ２１日の巨人戦から１軍合流する見込みだ。「試合勘を早く取り戻したい。いま必要なのは打席数を重ねることだけだよ」とシアーホルツ。得点力不足に悩むチームの救世主として、メジャー通算５２発の助っ人が準備を進める。