黒田と鯉党との絆の証「15番旗」復活

ファンが黒田への熱い思いを書き込んだ大きな旗が振られた=06年
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 「広島春季キャンプ」(19日、沖縄)

 13年ぶりの本拠地開幕戦となる3月27日のヤクルト戦で、06年にFA権を取得した広島・黒田博樹投手(40)の残留を願い、約1000人のファンが署名した「15番旗」が復活することが19日、わかった。全国広島東洋カープ私設応援団連盟の新藤邦憲会長(66)が明かした。06年最終戦に「君が涙を流すなら…」の横断幕とともに、旧市民球場の右翼席に掲げられた伝説の大応援旗。時を超え、マツダスタジアムで再び舞う。

 鯉党と黒田を結んだ“絆の旗”。広島の空に、07年シーズン以来8年ぶりに伝説の「15番旗」が1日限定で舞う。広島東洋カープ私設応援団連盟の新藤会長は「開幕戦に、15番旗を振れる喜びで胸がいっぱい」と興奮気味に語った。

 縦5メートル×横4メートルの「15番旗」は、黒田が国内FA権を取得した06年、残留を願う新藤会長らが中心となって作製された。同年9月にはその旗に約1000人のファンが「一緒に優勝しよう」などメッセージを寄せた。

 同年10月16日の最終戦(対中日、旧市民球場)に黒田が登板すると、その「15番旗」が右翼席に掲げられた。そして同年11月6日、黒田はその旗を持参して残留会見に臨んだ。新藤会長によると「僕が投げる試合にこれを振ってください」と黒田から要望され、07年も使用したという。

 黒田の広島復帰の一報を受け、新藤会長は球団を通じ、NPBに「15番旗」使用の許可申請を行った。ただ手続き上の行き違いで、黒田の登板日と予想される開幕3戦目の3月29日には掲げられない。それでも「お帰りなさいという思いを込めて振りたい。球団にも本当に感謝したい」と声をつまらせた。

 現時点では開幕戦限定の使用だが、6月に「君が涙を流すなら…」の横断幕と合わせ、再びNPBに許可申請を行う予定。許可が下りれば後半戦でもお披露目されることになる。

 また新藤会長は黒田の初登板日に合わせた応援プランを明かした。一つは「15」と書かれた赤い紙、約100枚を右翼席パフォーマンスシートで掲げるというもの。もう一つは内野席にボードを使って「15」の人文字をつくるというものだ。「特別な思いがある。15番を掲げて、つくって、黒田を応援したい」と力を込めた。

 その黒田はこの日、初めて全体練習に合流。帰国してから6日が経過したが「まだ夜中に目が覚めることがある。完全ではない」と笑った。24年ぶりの優勝を目指す広島。その目標へ、背番号15がファンと一丸となって突き進む。

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