ロサリオ弾!サヨナラで鯉5連勝締め

 「交流戦、広島7‐4日本ハム」(22日、マツダ)

 広島はライネル・ロサリオ(25)外野手の7号サヨナラ3ランで今季、5度目のサヨナラ勝ち。今季初の5連勝をマークした。1シーズンでのサヨナラ本塁打5本は球団新記録で、今季の延長戦は6戦負けなし。交流戦は最下位に終わったが、9連敗の後に5連勝で締めた。27日のDeNA戦(横浜)から再開するリーグ戦に弾みをつけた。

 球場を真っ赤に染めた鯉党が総立ちになった。見つめる先には勝利を決める白球があった。野村鯉を今季初の5連勝に導く値千金のサヨナラ3ラン。放ったのは、ロサリオだ。

 4‐4の延長十回2死一、二塁。抑えの増井を打ち砕いた。カウント2‐1からの4球目。高めに浮いたフォークを強振した。手に残る感触で確信した。左翼場外へ放った「初めて」のサヨナラ弾だ。「完璧。勝ちに貢献できた。本塁打で試合を締められうれしい」と笑顔をみせた。

 愛する家族の存在が大きな力になっている。現在、妻・サンディさん(42)ら家族4人がアメリカから来日中。お立ち台では、バックネット裏から見守った妻に向け「サンディのために打ったぞ!」と声を張り上げた。

 左手首にはサンディさんからもらった赤いミサンガが光る。「去年、ドミニカで買ってもらったんだ。好きな人からもらえてうれしい」。擦り切れるまで身につけていると、願いがかなうと言われている。カープでの成功を願い手渡された、大事なお守りだ。

 チームにとって鬼門の交流戦。今季は9連敗を喫するなどし、9勝15敗で最下位に沈んだ。

 しかし最後で5連勝し、最終戦は延長戦をサヨナラ勝ち。今季の延長戦は6戦負けなしで、うち5試合がサヨナラ勝ちだが、すべてがサヨナラ本塁打。「この試合を取れたのは大きい。連勝、連敗があり怖さを感じた。今後も一つでも勝っていきたい」と野村監督。27日のDeNA戦(横浜)から再開するリーグ戦に、弾みがつく勝利だ。

 苦しんだ交流戦は終わった。首位・巨人とはまだ2・5ゲーム差。「これからもチームの勝利に貢献したい」とロサリオ。このまま上昇気流に乗り、再び首位を奪還する。

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