「広島春季キャンプ」（２日、沖縄）

　広島のドラフト１位・大瀬良大地投手（２２）＝九州共立大＝が２日、一足早く春季キャンプを打ち上げた。３日に都内で行われる新人研修会に出席するためで、締めくくりとなったこの日は今キャンプ最多の１３１球を投げ込み、フォームを確認。プロ初キャンプを自己採点し、「９０点か１００点」と“ほぼ満点”を与えた。

　無事にキャンプを終え、表情は自然と緩んだ。黄金ルーキーとして注目され続け、疲労は隠せない。それでも大瀬良は「充実した１カ月だった。９０点とか１００点ですね。投球はまだまだだけど充実していた」と声を弾ませた。

　最後は最多の投げ込みで締めた。ブルペンでカーブやチェンジアップを織り交ぜ、１３１球の熱投。３回４失点と乱れた２月２８日の韓国・ＫＩＡ戦の投球をビデオで確認したそうで「上体が早く開く傾向があった」と反省し、この日修正した。

　プロのレベルの高さを実感したキャンプだった。「真っすぐをコースに投げれば大丈夫だけど、甘くなると打たれる」と制球力の重要性を痛感。さらに「カーブやチェンジアップでカウントを取れるようにしたい」と緩急の必要性も学んだ。

　前日には沖縄に訪れていた恩師・九州共立大の仲里監督と再会。「お前らしくやれ。お前の球を投げれば大丈夫」。今春で勇退する恩師の言葉をしっかりと胸に刻んだ。

　これからはオープン戦で１軍クラスの打者と対戦していく。「自信があるというとあれだけど、結果を出して、みなさんに“大瀬良だったら１軍で”と言われるようになりたい」。キャンプでの成果を発揮し、誰もが認める成績で開幕ローテの切符をつかみ取る。