マエケン 新球スプリット完成に手応え

 「広島春季キャンプ」(24日、沖縄)

 広島の前田健太投手(25)が24日、シート打撃に初登板し、新球スプリットに手応えをつかんだ。21日のフリー打撃で投げた際には半信半疑の手応えだったが、この日はエルドレッドから空振りの三振を奪うなど鋭く落ちた。絶対的エースに加わった新たな武器に、開幕戦で対戦する中日のスコアラーも警戒心を強めた。

 新球は確実に進化していた。先頭のエルドレッドを追い込み、前田が選択した球種はスプリット。130キロ後半の球速で鋭く落ちると、バットは空を切った。

 この日は9人の打者と対戦し、投じた球数は33球。そのうちスプリットは、捕手の会沢によると「10球くらい」だという。今季初の実戦形式の登板だったが、最大の目的はスプリットの状態を試すことだった。

 手応えは感じた。「(投球前に)できるだけ新しい球を投げるように捕手に言った」と明かし、「100点ではないけど、いい感触になっている」と頬を緩ませた。

 21日のフリー打撃で初めて打者に投じた際は「あまりよくなかった」と半信半疑だった。しかしそれからわずか3日後、「思ったよりコントロールできた。真ん中低めを狙ったけど、いいボールもあったし、高さを意識できているボールもあった」と納得いく状態まで仕上げた。

 新球スプリットの完成度に、3月28日の開幕戦で対戦する中日の前田スコアラーも驚いた様子だった。「いい感じの落ち方をしていた。内野ゴロや外野フライでもいけない場面でスライダーならば当てることはできるが、スプリットだと空振りが取れる。嫌な球種が増えた」と警戒した。

 野村監督の声も弾んだ。「よく落ちていたんじゃないかな。(直球の球速も)146キロ出ていたしね」。エースの順調な調整ぶりに思わず目を細めた。

 この日のシート打撃で1安打に抑えた前田は、「大瀬良に『ヒット1本まで許します』と言われていたからよかった」と満面に笑みを浮かべた。3月2日には日本ハムとの練習試合(コザしんきん)に登板予定。今度は本番モードで新球の威力を見せつける。

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