河内が連日の阿部斬り!キラー襲名じゃ
「巨人6-2広島」(4日、東京ド)
“阿部キラー”襲名だ。広島・河内が連日の阿部斬りで存在感をアピールした。
七回2死二塁。打席に阿部を迎えた場面で登板した。失投が即、命取りになる狭い東京ドーム。しかし憶することなく、125キロの直球で胸元を突いた。窮屈な打撃となった阿部の打球は高く上がり、遊撃・梵のグラブへ収まった。「とにかく腕を振ることを心がけた」。わずか1球で巨人の主砲を打ち取った。
前日3日は、阿部が右越えソロを放ったあと、七回の第4打席で対峙(たいじ)。一ゴロに仕留めた。これで今季は3度対戦し、1四球はあるものの無安打。さらにこの日で14試合目、25人の打者と対戦したが、無安打安打無失点。防御率0・00と、完璧な投球を見せている。
昨季はシーズン途中に1軍に昇格し、8年ぶりに白星を挙げた。今季は開幕1軍を勝ち取り、好投を続ける。心がけているのは「相手が嫌がる投球をすること」。
左肩故障前の150キロ超の速球は、今はない。「直球は中学より遅い」と苦笑いする。それでもスライダーやシンカーなどを駆使し、緩急を付けることで打者のバランスを崩している。
「勝っている、負けているは関係ない。とにかく1人1人を抑えることだけを考えていきたい」。ここ数年は中継ぎ左腕がチームの弱点だったが、今季は頼もしい男がいる。