巨人・マルティネス 「日本から帰りたい。もう耐えられない」孤独な戦いを支えた心の中の祖父母 通算250セーブ達成
「巨人5-3中日」(10日、東京ドーム)
巨人のライデル・マルティネス投手(29)が10日、今季38セーブ目を挙げ、史上6人目、外国人投手では史上初となる通算250セーブを達成した。史上最年少となる29歳10カ月&史上最速411試合での到達。名球会入りの資格を得た初の育成出身選手で、外国人選手では2013年に通算2000安打を記録したアレックス・ラミレス以来2人目。チームは連勝で、首位・阪神に1・5ゲーム差に迫った。
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何度、そう思ったことだろう。「日本から帰りたい。もう耐えられない」-。異国の地で食も文化も違う。マルティネスは逃げ出したくなるギリギリのところで、何度も踏みとどまる。帰らなかったから見ることができる景色が広がっていた。
2017年、人生初の飛行機に乗って夢をつかみに来た。だが、日本での生活は想像以上に厳しかった。家族もいない日々。一人でナゴヤ球場までの道のりを自転車で通い「見た目から、うどんやそばは時間がかかった」と食に苦戦。人見知り故に食事も一人で取ることが多く、食べられるものはバナナしかなかった。
そんな日々の支えになったのは、もうこの世にはいない祖父母だった。帰りたいと思うたびに、二人のことを思い出す。寄り添い、語りかけられているような気がした。「日本で成功する目的を持って来ているんだから、しっかり頑張りなさい」。隣にはいない。だが、心の中に二人はいた。
8歳で出会った野球。最初は三塁手だった。「地域の代表にたどり着くには投手の方が可能性もあったし、早く代表になれそうだった」。投手一本に絞ったのは13歳の頃だ。努力を積み重ね、選んだ道は次第に人生そのものになっていった。
祖父母の声に背中を押されながら、ひたむきに歩いてきた。何度心が折れようとも、決して逃げなかった250セーブ。帰らなかったから見える景色は、きっとこの先にも待っている。(デイリースポーツ・松井美里)
