横浜・織田翔希 高卒即メジャーも視野 聖地初被弾で渡辺元監督に弔いV届けられず涙→村田監督が進路言及

 智弁和歌山に敗れ涙する横浜・織田(中央)=撮影・高部洋祐
 3回、マウンドを降りる横浜・織田
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 「全国高校野球選手権・準決勝、智弁和歌山7-1横浜」(20日、甲子園球場)

 準決勝が行われ、横浜は、智弁和歌山に1-7で敗れた。今秋ドラフト1位候補で最速157キロ右腕の織田翔希投手(3年)は先発し、2回1/3を8安打4失点で降板となり、1998年以来28年ぶりの優勝には届かなかった。今後の進路について織田本人は明言を避けたが、村田浩明監督(40)はNPBだけでなく米大リーグも視野に入れていることを明かした。

 うつむく顔を隠すように、帽子のつばをぐっと引き下げた。織田の目からは涙がこぼれ落ちる。「一番にスタンドで応援してくれている仲間の顔が浮かんで、本当に申し訳ないなって気持ちがすごくあった」。自らを責め、勝利校の校歌を心に落とし込んだ。

 123球の完封勝利を飾った18日の準々決勝から中1日での登板。「疲れとかじゃなくて、自分の気持ちの問題」と振り返ったが、球威、制球力とも、本来の姿ではなかった。三回に智弁和歌山の強力打線につかまる。無死一、二塁から同点打を許すと、続く打者に右翼へ勝ち越しの3ラン。最速154キロを計測しながら、最後の甲子園で初被弾を許し、1死一塁でマウンドを降りた。

 「最後の最後に何してるんだろう」。エースとして、ふがいない思いでいっぱいだった。それでも「自分が落ちていてはダメだなっていうのは、チームのみんなに鼓舞されて気づかされた。次は自分が助けよう」とベンチの最前列で笑顔でナインに声援を送った。

 今大会は甲子園史上最速の156キロを計測するなど、エースとしてチームをけん引。村田監督は「織田がいなかったらここまで来られなかった」と賛辞を贈り、織田は「ここまで来られたのは監督さんのおかげだと思っている」と感謝した。

 17日には横浜の監督として、甲子園春夏5度の優勝に導いた渡辺元智さんの訃報が届いた。「勝って恩返しすることが一番だと思っていたけど、まだ野球人生が終わるわけではないので、そこで成長した姿を見せられるように」。“弔いV”には届かなかったが、さらなる進化を誓った。

 今後の進路について、織田は「それはちょっと考えてないです」と話すにとどめたが、指揮官は「日本も(メジャーも)どちらも視野に入れながら、これから話したい」とNPBだけでなく、米大リーグも視野に入れていることを明かした。

 この夏も、神奈川県大会から日米スカウトが視察に訪れ、今大会もドジャースやヤンキースなどメジャー球団が熱視線を送っていた。甲子園で活躍した超高校級の選手がNPBを経ずアメリカに渡った例は過去にない。高校時代からメジャー志向が強かった菊池雄星、大谷翔平(ともに花巻東)も選ばなかった道を、織田が選ぶ可能性は十分にあり、今後の決断が注目される。

 「すごく楽しい3年間だった。あの舞台で投げられていること自体がうれしかった」と織田。物語の続きを歩むべく、聖地を後にした。

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