智弁和歌山ナインの織田対策は衝撃の174キロマシン 中谷監督が選手達に「こんなワクワクできる相手はめったにないぞ」
「全国高校野球選手権・練習日」(19日、智弁和歌山野球部グラウンド)
信じられない“数字”が智弁和歌山のグラウンドに響いた。
「174!」、「オッケー」。誰かの身長ではない。その数字を叫んだ選手は、右手にスピードガン。5台、ずらりと並んだ打撃ケージの中央に置いたマシンがたたき出した球速だ。
何食わぬ顔で「オッケー」を出した声の主は中谷仁監督(47)。
狙いはただ一つだ。準決勝で当たる横浜・織田の剛速球対策。
中谷監督は「織田君が先発じゃなかったら、引きずり出す展開に持ち込まないといけないし、先発なら、そこを打たないと勝てない。いずれにせよ、織田君が出る状況にしないとダメ」と説明した。
もちろん170キロ超のマシンと「実際との体感は違う」ことは織り込んでいる。加えて、昨年のセンバツ(横浜に4対11で敗戦)で戦った経験も「あのころとは1、2ランク上がっているように見える。別人と思わないと」と、難攻不落の相手に変わりない。
それでも選手たちに「こんなワクワクできる相手はめったにないぞ」と真っ向勝負を促す。
中谷監督は「1、2番が出る。期待は4、5番ですかね」という青写真を描く。
前日の仙台育英戦で4安打と当たりを取り戻した2番・荒井優聖内野手(3年)は170キロ超のマシンに「打てないボールじゃないと感じました」と頼もしいが、同時に「機械と人間は違うので。打って勝てる、という簡単なピッチャーじゃないです」と警戒を解くことはない。
また、ここまで11打数2安打と、当たりが出ていない4番・山田凜虎捕手(3年)は「監督さんから『打てないなら、守って貢献すればいい』と言っていただけて、楽になりました」とメンタルの状態はいい。
横浜戦を前にして「ワクワクしかないです」と言い、超速マシンも「150から60キロは日頃からやってるので、170は初めてですけど『うわぁー』って感じはなかったですね。速かったけど」と、剛球アレルギーとは無縁の様子。しかも春先のU18代表合宿で織田の球を受けており「感覚は残ってます」というところも強みだ。
4度目夏Vへ、あと2つ。174キロで目慣らしを終えた智弁和歌山打線が、世代最高投手に立ち向かう。
