佐野日大・中村盛汰 苦しかった「宿命」PL学園率いた名将・中村順司氏の孫 それでも夢は「監督としてここに戻ってきたい」
「全国高校野球選手権・3回戦、健大高崎4-1佐野日大」(16日、甲子園球場)
佐野日大(栃木)の中村盛汰内野手(3年)は顔を上げ、前を向いてハキハキと、しっかりした言葉で最後の夏を振り返った。立派な主将の姿、というだけではない。父・猛安さんから「お前の、宿命だ」と伝えられていた。史上最強と言われたPL学園を率いた名将・中村順司氏の孫であることから、逃げることはできない。
「厳しい試合が多く、それでもここまで来られたのは、たくさんの方の応援に恵まれたから。感謝しかありません」と、敗戦の悔しさよりも「2度、校歌を歌えた」というチームの成長と、周囲の支えに焦点を当てた。
春(対三重)は4打数2安打。今大会は3試合、8打数無安打でこの日は試合途中からベンチに下がった自身については「今日もチャンスで打ってたら展開が変わってました。チームに申し訳ない」と敗戦の責任を背負った。
そして最後に、少しだけ“立派な主将”の仮面を取って、自分のことに触れた。「いろんな注目を浴びて、その中でいいプレーができなかった。でも祖父がいたからこそここまで来られた」という葛藤。「苦しかった」と、本音を漏らした。
ただそれも糧にして、向かうべき夢は決まっている。「野球が大好きなので、これからも続けたい。そして、佐野日大で監督としてここに戻ってきたいです」。野球一家の宿命から逃れられないなら、それを踏み台に大きく羽ばたけばいい。
◆中村 盛汰(なかむら・せいた)2008年10月12日生まれ、17歳。福島県出身。173センチ、70キロ。右投げ右打ち。内野手。祖父はPL学園元監督・中村順司氏。父・猛安氏も同校野球部OB。小学1年から9年間、郡山リトルに所属。佐野日大では1年秋からベンチ入り。50メートル走6.3秒、遠投90メートル。
