巨人・田中将 歴代単独3位の日米通算202勝 忘れられない東日本大震災、2011年の甲子園開幕で完投勝利「特別な一年になる」
「阪神3-4巨人」(16日、甲子園球場)
“伝統の一戦”に初登板した巨人の先発・田中将大投手が6回7安打3失点で今季2勝目。野茂英雄(近鉄、米大リーグ・ドジャースなど)を超え、歴代単独3位となる日米通算202勝目を挙げた。
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記録や称号では測れない、記憶がある。プロ入り後に立った甲子園での思い出を問えば、田中将は静かに語り出した。2011年4月15日。未曽有の災害となった東日本大震災の影響で楽天の本拠地が使えない。甲子園開幕となった先発マウンドに、当時の星野監督は「アイツは甲子園で育ったんだから」と送り出した。
「今年は特別な一年になる」。大きな覚悟を持って2失点完投星。ほえる闘将と力強いハイタッチをした。当時の記憶をたどれば、「ホーム開幕戦が甲子園ってなかなかそういうことってなかったと思うんですけど、そういう場所で完投で勝てた」と印象深い1勝だ。
お立ち台で見た景色は格別で、忘れられないものになった。「その後は仙台の開幕でも投げましたし、個人的には沢村賞も獲ることができた。いろいろな思いがありましたし、あの年の投球っていうのは印象に残っていますね」。聖地に刻んだ完投はただの白星じゃない。19勝5敗と、東北を元気づけた始まりの1勝だ。戦う場所を変えた今でも、その記憶は色あせない。(デイリースポーツ・松井美里)
