DeNA田中浩康コーチ 早大時代の恩師・野村監督を悼む
DeNA・田中浩康2軍ベンチコーチ(43)が9日、神奈川・横須賀市内の球団施設で取材に応じ、前日に89歳で死去した早大時代の恩師・野村徹元監督を悼んだ。
田中コーチは、野村さんの監督就任3年目の01年に尽誠学園(香川)から早大に入学し、1年春から二塁手として活躍。二遊間を組んだ1学年上の鳥谷敬、青木宣親らとともに、早大の黄金期を形成した。
野村さんは、指導者としての目指すべき理想像だ。「僕の中には常に、野村監督の姿があります。多くのことを学びましたが、当時から、常に最先端の取り組みをされていたなと、今、指導者になって感じます」。野村さんは、学生主体の野球を重んじ、かつ、当時ではまだなじみの薄かったデータ活用や動作解析をいち早く導入する先進性にもたけていた。そのスタイルを、田中コーチも追い求めている。
ヤクルト、DeNAを経て2018年限りで現役引退。その後、2019年に早大大学院に進学し、母校のコーチに就任した。指導者としての第一歩を踏み出した時、野村さんからある言葉を授けられたという。「『選手にノックを打つ姿を大事にしろ。みんながノッカーを見ている』と。ユニホームの着こなしに始まり、選手に対する姿勢というのは、常に肝に銘じています」。
田中コーチの職人肌のノックは、名物でもある。「野村監督がおっしゃっていました。『選手に打たせてもらってるんだ、という気持ちを忘れるな』と」。天国の恩師から受け継いだ哲学を胸に、これからも真摯(しんし)に野球と向き合う。
