プロ野球 DH制は勝率を大きく左右しない 攻守を総合的に評価する指標「WAR」で分析 名大・鈴木泰博准教授らが発表

 プロ野球の指名打者(DH)制度は、チームの勝率を大きく左右しないとの研究成果を、名古屋大の鈴木泰博准教授(情報学)らが11日までに科学誌に発表した。個々の選手による勝利への貢献を示す指標「WAR」を用いて分析した。

 鈴木さんは「勝っているチームと負けているチームを分けている要因を分析した結果、チーム全体でどれだけWARを積み上げているかの方が、勝率と強く結びついていた」としている。

 DH制を導入してもチームのバランスや勝ち方が大きく変わることはなく、強打者をDHに起用しても、長期的には勝率を大きく左右しないことを示しているという。

 DH制は投手の代わりに打撃専門の選手を使える制度で、セ・リーグでは2027年シーズンから、高校野球の全国大会では今年3月開幕の第98回選抜大会から導入される。

 プロ野球交流戦では、DH制なしのセ・リーグがパ・リーグになかなか勝ち越せず、その有無を原因の一つに挙げる声もあった。

 鈴木さんらは既にDH制で戦っているパ・リーグの14~23年シーズンの試合結果や各選手のデータを使った。

 打撃や守備を総合的に評価するWARでは、守備に就かないDHの選手を正確に評価することが難しかったが、独自に指標を改良したことで、DHの選手がいる場合といない場合の精密な比較が可能になった。

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