ソフトバンク・周東 日本S史上初の1試合5安打「非常にうれしいです」
「SMBC日本シリーズ2025、ソフトバンク10-1阪神」(26日、みずほペイペイドーム)
大型ビジョンに映し出された日本シリーズ記録更新の文字を、ソフトバンク・周東はきょとんとした顔で見つめた。1試合5安打。「長い歴史の中でバッティングで名を刻めるとは思っていなかったので、非常にうれしいです」。勝利に導き、ようやく表情は緩んだ。
1点を追う初回に右前打を放ち、栗原の適時打で同点のホームに生還。二回2死二塁で巡ってきた2打席目は左中間への適時三塁打をマークして、両手をパチンと叩いた。得点の起点にもなり、終点にもなる韋駄天(いだてん)。三、五回は中前打でクリーンアップへつなぐ役割も全うした。
4安打の固め打ちで高まる球場のボルテージ。七回2死で打席に向かうと、1ストライクから3球続いたフォークをはじき返した。左翼線にはじき返す二塁打でともった「H」ランプ。川上哲治や長嶋茂雄ら過去24人がマークした4安打を上回り、攻守交代時には左の手のひらを広げて「5」を作ってベンチに戻った。
CSファイナルSから打撃の形は悪くない。「打てねぇな、とか思わないようにしたのがよかった」。5安打は自分自身を信じた結果だ。勢いづいた流れを最後まで切らさない。





