ヤクルト・青柳がNPB復帰後、甲子園初登板で5回途中6失点KO 阪神OB「期待していたが…以前と変わっていない印象」

 「阪神6-2ヤクルト」(2日、甲子園球場)

 ヤクルトの青柳晃洋投手がNPB復帰後、かつての本拠地・甲子園で初登板した。初勝利を狙ったが、前川と佐藤輝の一発を含む6安打を浴び、4回1/3を6失点でKOされた。1985年に12勝を挙げ、阪神の日本一に貢献した中田良弘氏が苦しむ右腕の課題を挙げた。

  ◇  ◇

 阪神OBとして、村上と青柳の投げ合いは楽しみだったし、青柳にも期待していたが残念な投球だった。気になったのが左打者への投球だ。

 阪神在籍時に結果を出していた頃は、左打者の外角いっぱいからストライクになるスライダーと、外へ逃げるシュートを投げられていた。同じコースに2種類の球を投げられていたから、打者にとっては攻略が難しい球になっていた。

 しかし、今はそれがボールからボールになっている。2023年以降に阪神で苦しんだ時期にも見られていた傾向で、打者からすれば、警戒しなくていいから狙い球が絞りやすくなっている。

 数字にも表れていて、この試合まで対左打者は20打数7安打、打率・350。この日許した6安打も全て左打者に許している。以前のような外角への出し入れができるようにならないと、今後も左打者には苦しむのではないだろうか。

 全体的に制球に苦しんでいる印象もあった。阪神打線を警戒しているのか、なかなか追い込めないし、カウントを悪くして無駄な四球で走者を出していた。三回2死一塁は大山に四球を与えた直後、前川に右中間へ3ランを浴びた。

 青柳のこれまでの1軍登板を見ても9月15日・広島戦は4回4安打4失点で8四死球。同22日・阪神戦も5回4安打2失点で3四死球だった。

 頑張ってほしい気持ちはあるが、制球に苦しむ投球は昨季までと同様だ。残念ながら、以前と変わっていないという印象だった。

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