し烈なセCS争い展望-内田順三氏の視点「広島は打線上昇、中日は接戦に強くなっている」9月の戦い、各チーム共通のポイントは
セ・リーグは阪神が独走し、リーグ制覇の瞬間が迫っている。一方で、2位・巨人から5位・中日まで3ゲーム差(1日時点)と接近しており、CS争いは大混戦の様相を呈してきた。残り1カ月、し烈な争いから抜け出すのはどのチームか。内田順三氏(デイリースポーツ・ウェブ評論家)に展望を聞いた。
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阪神が強さを見せる一方で、2位以下の全てのチームに借金があるというのは少しさみしいね。CSを争う4チームはどこも一長一短があり、簡単には決まらないだろう。最後までもつれるんじゃないか。
各チームの戦いぶりを見ると、巨人は直近の阪神3連戦は3連勝もできた試合内容だった。勝負どころで球際のプレー、走塁面での差を感じたね。今季は阪神に7勝17敗と大きく負け越しているが、対戦は残り1試合(DeNAは6試合、広島は5試合、中日は8試合)。CS争いの点では有利に働くかもしれない。
3位のDeNAは牧の抜けた穴が大きく、投手陣もリリーフ陣が苦しい。先発もバウアーが計算外で、相手チームのバットを蹴っているようではね。ジャクソンもはまった時はいいが、コントロールが不安定。現状3位にはいるが、さらに厳しい戦いを強いられそうだね。
広島は打線の状態が上がってきたのはプラス材料。ファビアンにモンテロ、ここにきて坂倉に当たりが戻ってきたのは大きいね。投手、野手ともに勢いのある若手もいる。新井監督は何とか変化を見せようとしているが、去年は苦しんだ9月にどういう戦いをするのか注目したいね。
中日は盗塁や犠打を絡め、井上監督の積極采配もあり接戦に強くなっている。セ・リーグで阪神に唯一勝ち越しているが、似たようなチームカラーであることも勝負できている理由のひとつ。監督のチャレンジ精神が見えるし、久しぶりにCSを狙える位置にいることでファンの熱気もすごい。投手陣もいいし、上がってきても不思議ではないね。
これはどのチームにも言えることだが、残り試合数を見たら、3、4ゲーム差を離されると逆転が難しくなってくる。今週、来週と同一カード3連敗は避けないといけない。カード頭を取ることができるかどうか、というのは大きなポイント。頭を取れると、2戦、3戦と心理的には少し楽に戦える。その差が最終的な結果に影響してくるかもしれないね。





