沖縄尚学・2年生エース末吉169球完投!仙台育英倒した 延長タイブレークも仁王立ちで闘志全開「よっしゃ勝ったぞ」

 タイブレークの10回、仙台育英・中岡を一直併殺に打ち取り、喜ぶ沖縄尚学・末吉(撮影・中村太一)
 汗を飛ばしながら力投する(撮影・開出牧)
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 「全国高校野球選手権・3回戦、東洋大姫路3-2西日本短大付」(17日、甲子園球場)

 3回戦4試合が行われ、沖縄尚学は2年生エース左腕・末吉良丞投手が延長十一回を一人で投げきり、仙台育英に5-3で勝利。延長タイブレークの死闘を制して23年以来となる夏の甲子園8強に進出。春夏通算30勝目をあげた準々決勝は19日に行われる。

 琉球の怪腕が甲子園のマウンドで仁王立ちした。沖縄尚学の最速150キロ左腕・末吉は幾度も訪れたサヨナラ負けの危機にも一切動じず。強豪・仙台育英打線と対峙(たいじ)し、秘めたポテンシャルを解放した。

 「投げ合いでは絶対先に降りたくない。(勝った瞬間)よっしゃ勝ったぞと思った」

 球数148球で迎えた延長十回タイブレーク無死一、二塁では、スライダーで犠打を許さずスリーバント失敗に。「バントできるもんならやってみろ」と闘志むき出しで右打者の懐をえぐった。2点リードの延長十一回は先頭を二ゴロ併殺に打ち取るなどし、タイブレーク2イニングを無失点。11回9安打3失点で12奪三振、169球の熱投で同じく完投した相手のプロ注目左腕・吉川との投げ合いを制した。

 沖縄尚学には一般入学。エースとして1999年春に県勢初の甲子園優勝、指揮官として2008年春に全国制覇を遂げた同じ左腕のOB・比嘉公也監督(44)に憧れて門をたたいた。「県外の高校を倒すことに価値がある」と地元の高校への進学にこだわった。

 帽子のつばの裏には「羽」と記す。指揮官からフォームのバランスを口酸っぱく指導される中、「バランスが良くないときれいに見えない」という漢字を常に視野に入れて丁寧に腕を振る。

 2年ぶりの夏8強入りで同校節目の甲子園30勝を手にし「夏の頂点が目標」と鼻息を荒くした。貫禄たっぷりの琉球サウスポーが聖地を席巻する。

 ◆末吉良丞(すえよし・りょうすけ)2008年11月18日生まれ、16歳。沖縄県浦添市出身。175センチ、89キロ。左投げ左打ち。投手。小2から仲西ヴィクトリーで野球を始め、仲西中では軟式野球部に所属。沖縄尚学では1年夏からベンチ入り。今春センバツに背番号「1」で出場。今夏沖縄大会では4試合で29回1失点40奪三振。

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