沖縄尚学が初戦突破 2年生左腕エース・末吉14K無四球完封 金足農・吉田との好投手対決制した

 完封勝利をあげた沖縄尚学・末吉は雄叫びをあげる(撮影・坂部計介)
 汗を飛ばし力投する沖縄尚学・末吉(撮影・坂部計介)
 初戦突破に大喜びで駆け出す沖縄尚学ナイン(撮影・坂部計介)
3枚

 「全国高校野球選手権・1回戦、沖縄尚学1-0金足農」(6日、甲子園球場)

 1回戦4試合が行われ、沖縄尚学が金足農(秋田)を1-0で下して2年ぶりの夏初戦突破を果たした。来秋ドラフト候補の最速150キロ左腕・末吉良丞投手(2年)が9回3安打無失点、14三振を奪って自身2度目の甲子園で初完封。第4試合では鳴門(徳島)が天理(奈良)に5-4で逆転勝ちした。

 風格すら感じさせる。2年生とは思えない投げっぷりにすごみがにじんだ。左腕エース・末吉が9回無四球完封で14奪三振。「3年生が最後の夏という思いを背負って投げました」。“琉球のドクターK”が聖地のマウンドを席巻した。

 スタートから持ち味発揮だ。初回の1番打者を3球三振に打ち取るのを合図に相手を手玉に取る。四回は3者連続三振。この日最速146キロだった直球の伸びとスライダーの制球が抜群だった。最大のピンチは1点を先制した直後の八回2死三塁。「ピンチでも三振を取れるのが自分の武器」。相手打者を追い込むと最後は高めの直球で空振り三振に封じた。

 実は少しだけ頭によぎっていた。9回終了試合での1試合奪三振の大会記録は22三振。「いけるかなと思ったのですが甘くなかった」。それでも要所で面白いようにバットに空を切らせた。

 野球だけではない。幼稚園から小学生まで習ったそろばんは2級の実力。努力が実を結ぶことを知っている。選抜で横浜との2回戦敗戦後は下半身強化に着手。ゴールデンウイークの合宿で体をいじめ抜き、太もも周りは選抜時から3センチ太くなり71センチに。球威で打者を押せる投球を手に入れた。

 まだ通過点。琉球サウスポーが先の戦いを見る。同校甲子園通算30勝まで残り2勝。「まず甲子園30勝。その先にある甲子園頂点まで頑張りたい」。頂点へ上り詰める。

 ◆末吉 良丞(すえよし・りょうすけ)2008年11月18日生まれ、16歳。沖縄県浦添市出身。175センチ、89キロ。左投げ左打ち。投手。小2から仲西ヴィクトリーで野球を始め、仲西中では軟式野球部に所属。沖縄尚学では1年夏からベンチ入り。今春選抜に背番号「1」で出場。今夏の沖縄大会では4試合で29回1失点40奪三振。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス