東洋大姫路 コールド発進 背番号1の仕事!木下7回2失点 間に合った背番10阪下と「2人で甲子園」
「高校野球兵庫大会・2回戦、東洋大姫路9-2高砂」(11日、姫路ウインク球場)
兵庫では優勝候補の東洋大姫路が2回戦から登場し、高砂相手に初戦を9-2の七回コールドと好発進した。先発した背番号1の木下鷹大投手(3年)が7回2失点で役割を果たした。また、今春の選抜大会初戦で右肘痛を発症していたプロ注目右腕の阪下漣投手(3年)は、変更期限となるこの日の試合前に背番号10で登録された。
兵庫の、そして全国の強豪が阪下の復活を喜び、同時に、同校自慢のダブルエース“再結成”を脅威と感じたはずだ。
一番喜んだのは、木下だったかもしれない。「1」を背負うプライドから、甲子園に向けての「勢いをつけたい」と誓った分、「ブルペンから緊張してしまって」と、毎回のように走者を背負う投球となった。
それでも「ピンチで最少失点に切り抜けられた」と四、六回に許した1点ずつは、許容範囲内だ。ましてや最後の夏だ。「内容より、とにかく勝つこと。チームを勝たせることが僕の役目」。だから勝利は、エースの仕事を果たしたことと同義だ。
昨秋、木下は故障で投げられなかった。その時に、阪下が「甲子園(センバツ)に連れて行くから、一緒に投げよう」と励ました。センバツ出場は実現したが、その初戦で阪下が故障した。
大会後、今度は木下から「リハビリ、練習を頑張れるように」の願いを込め、同じ言葉を繰り返し阪下に送った。
そしてこの日、阪下が晴れて登録に至った。登板はなく、裏方に徹したが岡田龍生監督(64)は「大会後半あたり」と登板機会に言及した。
「今は木下に『頑張ってくれ』という気持ち。とにかく手助け、サポートしたい」と阪下。「活気づきます。チームに必要なピッチャー」とは木下。合言葉は「甲子園で、2人で投げよう」。ダブルエースが2025夏の頂点に向け、駆け抜ける。




