DeNA・小園「長かったなぁ」高卒4年目プロ初勝利 ハマの背番号「18」継承 三浦監督「きょう一つ目の仕事」

 「DeNA8-5中日」(3日、横浜スタジアム)

 安どの笑みがあふれた。高卒4年目で手にした待望の白星。DeNA・小園は「うれしい気持ちもあるんですけど、長かったなぁっていうのが1番」と胸の内を吐露した。5回3安打3失点。三浦監督から継承したハマの背番号「18」が夏の夜に輝いた。

 初回にいきなりボスラーに3ランを浴びたが、天は小園を見放さなかった。その裏に味方打線が同点に追いつくと、投球をリセット。冷静にツーシームでゴロを打たせ、武器のスプリットチェンジ、スイーパー、カットボールなど多彩な変化球で二回以降は無失点に抑えた。三回には、一回に痛打された細川とボスラーから連続三振。両手でガッツポーズを繰り出した。

 「今年にかける思いが強かった」。市和歌山高から2021年度ドラフト1位で入団。将来のエースとして期待された。昨季4月10日の中日戦でプロ初先発したが、三回途中で5失点KO。1軍定着を狙った4年目の今季、投手陣は東、バウアー、ジャクソン、ケイと盤石な布陣。昇格機会に恵まれなかったが「いつ呼ばれてもいいように準備していた」と、いつ訪れるか分からぬ機会に備え、モチベーションを切らすことなく腕を振っていた。

 心のよりどころとしたのは、やはり家族だった。心が折れそうになったら電話をかけた。この日は両親と姉が応援にかけつけ「いつも観戦に来てくれるお父さん、お母さん。ここまで楽な道ではなかったですけど、初勝利を現地で見せることができてうれしい」。そう言って、プレゼントするつもりのウイニングボールを握りしめた。

 かつて同じ「18」を背負った三浦監督も感慨深げに目を細めた。「もう小園の番号ですから。小園がこれから、きょう一つ目の仕事をして、また積み上げていってくれればいい」。第一歩を刻んだ。

 ◆小園 健太(こぞの・けんた)2003年4月9日生まれ、22歳。大阪府出身。185センチ、90キロ。右投げ右打ち。投手。市立和歌山高では3年春のセンバツに出場。21年度ドラフトでDeNAから1位指名。22、23年は1軍出場なし。24年4月10日の中日戦(横浜)で1軍初登板初先発。2回2/3を5失点で負け投手となった。今季はイースタンで6勝2敗、リーグトップの防御率1.67をマークしている(2日現在)。

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