福井工大 担架で搬送された選手がプレー続行 頭部付近への死球で一時騒然も スタンドから拍手 先制点呼び込む

 2回、福井工大・山田は死球を受ける(撮影・佐々木彰尚)
 2回、死球を受け運び出される福井工大・山田久敬(撮影・持木克友)
 2回、死球を受けた山田久敬(撮影・持木克友)
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 「全日本大学野球選手権・2回戦、福井工大3-0大産大」(11日、東京ドーム)

 福井工大・山田久敬内野手(3年・智弁和歌山)が死球を受けて担架に乗せられベンチへ下がる場面があった。

 二回無死一塁の場面でバントを試みたが、すっぽ抜けた投球が顔付近に直撃し、ホーム上に倒れ込み動くことができず。担架が運び込まれ、目隠しの青いシートで囲われる形でベンチへと下がった。

 状態が心配されたが、しばらくしてベンチから戻ってきた山田。一塁へ走って向かい、プレイを続行した。直後の1死一、二塁で、野口恭平内野手(3年・日章学園)が右越え3ラン。アクシデントがあった中で、大きな先制点を奪った。

 試合終了までプレーした山田は「フェイスガードのあたりにボールが抜けてきました」と少し赤くなった右頰を指さした。死球直後から意識はハッキリしていたといい「動けたんですけど、頭付近だったので『動くな』と。全然行こうとしてました」。ベンチ裏で脳振とうの症状がないかなどを確認した後にプレーを続行した。

 試合中にアクシデントが起こった際、患者に対する周囲からの刺激を減らすことや、処置に集中しやすい環境を整えるために目隠しのシートが使用されることがある。山田は「そこまで大げさにしなくても思いました」と苦笑いしたものの、選手の安全を優先した迅速な処置が行われていたことがうかがえる。

 チームは準々決勝に進出。山田は「野口はめちゃくちゃ練習している選手なので、打ってくれてうれしかった。まず2つ勝てたことは良かったので、次も勝てるように準備したい」と意気込みを示した。

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