楽天・浅村「すんごい量のテーピング」で乗り越えた危機 2000試合出場支えた原添一徳トレーナー
「楽天0-5DeNA」(5日、ヨーク開成山スタジアム)
楽天の浅村栄斗内野手が5日、史上57人目の2000試合出場を達成した。通算300本塁打、2000安打に次いで今季3つ目の節目を迎え、今年はメモリアルイヤーになっている。
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浅村が成し遂げた平成生まれ初の2000試合出場の背景には、トレーナーの流儀がある。どんな険しい道でも、いつだってGOの選択肢しかない。原添一徳トレーナーは言う。「試合に出るために何が必要か。(浅村が)無理と言うまでは、僕らもできることを追い求めないといけない」。支えてきた男の誇りだ。
23年の交流戦、浅村は右太ももの肉離れのケガを押して出場を続けていた。トレーナーとしての判断は、即リハビリレベル。だが、原添トレーナーは強い意志を何度も見てきたからこそ、最善策を模索した。患部を連日、テーピングで固定。使用量はこれまでに経験したことのない量だった。
「すんごい量のテーピングで2人がかり(で固定した)。普段は一層しかしないものを、二層三層と巻いていく。取るのも一苦労で、ズボンから透けて見えていたくらいですよ」
グラウンドに立つことが浅村の「信念」なら、その強い意志を支えていくのがトレーナーの「矜持(きょうじ)」だろう。原添トレーナーは笑う。「ケガをしたから諦めるのは、彼に失礼ですよ」。二人三脚で進む歩みは、まだまだ続きがある。(デイリースポーツ・松井美里)