楽天 ドタバタ勝利を締めくくった加治屋の経験 腹を括らせた三木監督の信頼、言葉とは

 9回のDeNAの反撃を断ち、捕手太田とタッチを交わす楽天・加治屋=
 セーブを挙げた加治屋(41)を笑顔で迎える楽天先発の内(右端)
 9回途中から登板し、2季ぶりのセーブを挙げた楽天・加治屋
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 「楽天3-1DeNA」(4日、楽天モバイルパーク)

 楽天が逃げ切り勝利。九回には藤平の乱調後に緊急登板した加治屋が締め、移籍後初セーブを記録した。そこには三木監督からの“魔法の言葉”があった。

 出番は突然だった。3点リードの九回、藤平がマウンドに向かうも2四球と安打で2死満塁を背負った。桑原を押し出し四球で出した直後、三木監督は交代を決断。なおも2死満塁、打席にはオースティンという場面で加治屋のカードを切った。

 三木監督は加治屋へ、「もう自分の自信のあるボールを投げ込んでくれ」と背中を押したという。これに、加治屋は腹を括った。「もう最悪、同点。裏には攻撃もある。割り切って、自分の自信のあるボールを投げ込むことに切り替えました」と覚悟を決めた。

 見逃しストライク、ボール、ファールと3球で追い込むと、最後捕手・太田のサインはフォーク。そこに迷いはない。「うなずいて、納得して投げました」と落として空振り三振を奪うと、勝ち試合を締めくくって2年ぶりのセーブを挙げた。

 ソフトバンク、阪神と渡り、今季からは新天地・楽天で腕を振る。2度の戦力外を受けながらも、新天地で輝く経験と力がある。「本当にやりがいを感じていますし、何とかこのチームでリーグ優勝、日本一に向けて、1つのピースとして頑張りたい」と笑った。

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