日本ハム・万波 満弾返し!「今日はほんと絶対打ちたいと思っていた」前夜の失態取り返す1戦2発 自己最多6打点大暴れ
「日本ハム8-7楽天」(10日、エスコンフィールド)
再逆転となる値千金の“満塁弾返し”にも、日本ハム・万波中正外野手に笑顔はなかった。「今日はほんと絶対打ちたいと思っていた。試合が終わるまでは気を抜かずに」。喜びを抑え、淡々とダイヤモンドを回った2発。自戒の思いと切り替えが、自己最多6打点の爆発につながった。
二回にリーグ単独トップに立つ右越えの8号2ラン。村林の満塁弾で逆転されて2点を追う五回には、無死満塁から左越えに9号グランドスラムを高々と放り込んだ。
前夜の試合は2打席連続三振で途中交代。実はサインミスも犯していた。首脳陣から直接の叱責(しっせき)はなかったが「一番初歩的なミス。大いに反省してます」と猛省。一方で「一番ダメなのは引きずってズルズルいくこと。過ぎたことは諦める」とゆっくり風呂に入って切り替えた。
乱打戦を制して今季最多の貯金5。笑わずに万波を出迎えた新庄監督も「何で代えたんだっていうのが、今日の活躍であってほしい。明日からは笑ってハイタッチして」と思いを受け止めた。逆転満塁弾を逆転満塁弾で返したのはプロ野球史上初の偉業で、本塁打、打点でリーグ2冠となった若き大砲。「気が早いけど、一番っていうのは悪くないですね」。お立ち台でようやく人懐っこい笑みがこぼれた。





